お久しぶりです。フレンドの皆さんはあけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い致します。翡翠波瑠(ひすいはる)です。
VRChatっぽいVRSNSを舞台にした連作短編「ネオンライトカレイドスコープ」の第2章の連載を進めています。
無言勢の女の子と色の見えない女の子が助け合いながら、メタバース系ウェブメディアのライターとして、数々の不思議な〝夢〟を旅していくガールミーツガールです。
もともと一編の短編小説として第1章で終わらせる予定の作品でしたが、嬉しいことにフレンドが「続きもあるの?」と言ってくれたので少し頑張ってみました。短編小説ながら余白(伏線と言ってもいいかも?)を残しておいて正解でした。
伏線って、だいすきです。張りすぎてしっちゃかめっちゃかになりましたが、個人的には非常に満足です。第2章、最後までお楽しみ頂けると幸いです。
あとあと! せっかく書いたのでいろんな人に届けばいいと思いまして、いくつかの自主企画にもお邪魔させて頂きました。牧村和樹(グレイレッド)様の「主人公が喋らない作品を読みたいです」は、これだ〜! と思って参加してみました。
喋らないのは主人公じゃなくてヒロインだけど、受け入れてもらえて良かったです。筆談するキャラ、可愛いですよね。書き終えるまでずっと見守りたくなっちゃう。
さて、物語の着想元でもあるVRChatの世界には、実際に無言勢と呼ばれるユーザー、コミュニティがあります。家庭状況的にボイスチャットを使えない、声に自信がない、あるいはアバターになりきる上で自分の声はノイズになると考えた……などなど、無言勢を選ぶ理由は人それぞれかと思います。
普通のゲームならキーボードの文字チャットが有効ですが、全身を使うVRとなると気軽にタイピングすることは難しいです。
もちろん全身を使った身ぶり手ぶりでも大方のコミュニケーションは取れますが……機微を伝えるには若干の壁もあります。
そこで無言勢の多くは空中に文字を書けるペンを使って筆談をやります。ペンはワールドに置かれていたり、アバターに仕込んだり、アクセスする方法は多種多様。上級者は鏡文字だって書けます! わたしも簡単な鏡文字なら書けるようになりました。
筆談に慣れると最後まで書ききる前に意図が読み取れたり、さらに親しい仲なら3文字くらい書かれたところで相手が何を書こうとしているか当てられるときもあったりします。少しだけテレパシー能力を得たみたいで、不思議な気分になれます。
無言勢はハンディキャップじゃない。しゃべらないこと、空中にインクを走らせることでしか出来ないコミュケーションがあります。
そのことを少しでも、車椅子ちゃんと「あたし」の物語を通じて表現できるといいな、と思っています。
それでは。