今は災害も多いので余り大きな声では言えないけれど
私は雨が大好きな子でした。
雨が降るとお気に入りの傘をさして小さな籠を持ち
長靴を履いて外に散歩に行くのです。
バシャバシャと雨を蹴りながら少し水嵩の増えた川にかかる
古くて細い木造の橋を渡るのです。
橋の長さは200mくらいか8歳の私にはとても長く感じます。
傘にすっぽり隠れている私には雨粒だけが確かにあるものでした。
そう思いながら歩いていると他にも見えるものがありました。
雨が跳ね返る橋にはいつも先客がいてその人の足元だけは見えるのです。
その足元は私が近づくと遠のいて橋を渡り切ると毎回姿を消しました。
足元が消えたら傘をあげて私は恐る恐る顔を出します。
そこにはやっぱり誰もいなくてほっとします。
誰かがいると怖いけどいないとただの不思議に終わる。
そんな雨の日が好きでした。
――――――――――――――――――
ここ最近ずっと雨が降っておりまして、結構な雨降りにふと昔の事を思い出したので出来心で書いてしまいました。
なんのこっちゃと思われるかもしれませんが、エッセイとして出すのも面倒なのでここでいいやとw
さて、2日ほど前に出したホラー掌編が思いのほかたくさんの方に読んで貰えて驚いております。
ホラーが好きな方って結構いらっしゃるのね、というか珍しく自主企画に出したのも大きかったかも。嬉しい悲鳴でございます^^
とにもかくにもお読み下さりありがとうございました!!!
大変励みになります~。