烏天狗の正体を調べようとしたら、かなりの抵抗を感じた。
具体的には「雨」だが、出来すぎた偶然の場合は直感が働く。
教えたくない何かがあるらしい。
烏天狗は「カイラス天狗」ではないかと考え、調べていた。
カイラス山は、チベット仏教、ボン教、ヒンドゥー教、ジャイナ教
の謎多き聖地である。
そして天狗は、「阿の狗」と何らかの関係を持っているのではないかと思っている。
疑いが晴れるなら、それはそれで一つの答えだ。
この「天狗」という言葉で多い説明は、赤ら顔の外国人が山にいて間違われた・・・とかであるが、ここで考えているのは、そのような問題ではない。
茶化した表現が流布する場合、それは逆に「隠れ蓑」であると考えられるのだ。
烏天狗には「嘴」が描かれているので、聖書の「霊者」を指しているのだろうと思われた。
「霊者」は「鳥」で象徴される決まりがあるからだ。
カラスというのは「黒い鳥」。
それはつまり、地上に下ったルシファーの輩という示唆を持つ。
カイラス山には、人を迷わす霊気のようなものが漂っており、登山を許さない雰囲気が満ちている。
事実、探検隊は何故か登山を阻止されるのだ。
しかし地元では、信仰を集める霊山である。
解明を許さない霊山であり、人を寄せ付けない霊山となれば、秘密結社である烏天狗と共に、怪しさ満載となるのである。
結局、究明は、伊の神の御子、白石宇井からの光を必要とするのだろう。
それを待つしかない。