主催中の自主企画の作品を読んでいると、ついつい参加者の過去作品や新作にも目を通してしまいます。
今日もいい作品と出会いました。
その中で印象的だったものは、倨傲さまの新作「ある女たちの午後」です。
「たけくらべ」を彷彿とさせる文体といえば聞こえがいいかもしれませんが、最後まで改行せずに「、」でつなぐ体裁だったので最初はかなり読みにくいものになっていました。
(指摘をした結果、今では良い作品になっています)
折角いい表現があるのに、情報を詰め込みすぎて分かりにくくなっている。そう感じた私は改善策を応援コメントに書いた後、激励として「修正されていれば再度読んで評価をするつもりです」と綴りました。
コメントを読み返しながら、ふと相手のことを思いました。
顔が見えないネット社会。果たしていい思いをされるだろうか。
しばらく考えた後で次の言葉を添えました。
元気で行こう。絶望するな。では、失敬。
皆さまは、何の引用か分かりますか?
実は「ある女たちの午後」に太宰治の名が出ていたので、あえて『津軽』の一節をエール代わりに使いました。
修正されたものを見て、魅力的だと感じた表現が引き立つ作品になったことに安心しました。そして何より嬉しかったのは――
感謝の言葉に添えられた一節を読み、倨傲さまとのやりとりが成功したと分かったことでした!
倨傲さまの近況ノートに記事が書かれていなかったので、ここに裏話を載せました。
ほかのユーザーさまも太宰の名言を使ってみてくださいね。