そんなこんなで書き始めた鉄の翼。
いきなり挫折します。
作者のリアル事情で執筆ストップ。
落ち着いた頃には、なんと六年ほどの月日が経っていました。
とんでもない遅筆です。
そして、書こうとして気づくのです。
設定と登場人物、資料、書いてた文章を記録していたUSBを無くしていることに。
全身の力が抜けるほどのショックでした。
もう、書くの諦めようかなと思っていたのですが、幸いなことにバックアップを発見。USBほどのデーターではありませんでしたが、辛うじて原稿としての体裁は保たれていました。
でも、そうまでして書く意味ってあるの?
普通なら、諦めているところです。
鉄の翼なんか書くのを止めて、新しい物語を創ろうと思ったことも何度かありました。
でも、”あの頃、四苦八苦しながら考えた登場人物や世界観を、ちょっとUSBデーターを無くしただけで闇に葬るのは勿体無い。
それに、自創作の登場人物に対する愛着を、どうしても捨てる事は出来ませんでした。
ストーリーやキャラを書いているうちに、頭の中でキャラが勝手に動いてしまうこと、皆さんもあるかと思います。プロ、アマチュア関わらず、創作に関わる方々は、心当たりのあるものかと思います。
私も例に洩れず、鉄の翼ワールドが脳内展開されていました。
頭の中で登場人物達が勝手に意思を持ち、動いてしまっていたのです。
ここまでキてしまったら書かない訳にもいかないし、わざわざ検索したり、休日に図書館まで出向いて資料集めしたり調べたりした時間が無駄になる訳で。
今更後戻りなんて出来ません。
中途半端に書いて、中途半端なまま終わらせるなんて、嫌です。まして、思い入れがあるのなら尚の事。
最後まで書いてあげたい。(作品に費やした私の貴重な休日の為にも)
そんな想いから、一昨年から執筆を再開。
様々な紆余曲折を経て、現在二カ所の小説サイトさんで、現在も連載させていただいております。
長編ではありますが、読んでくださっている皆様、面白いと言ってくださっている皆様、ありがとうございます。
これから読む方、長編シリアスですので、御覚悟を(笑)
どなた様も、ゆっくりと楽しんでいただけたら幸いです。
さて、鉄の翼ですが、もう少しで第一部が終わります。
それまで、引き続きお付き合いの方、宜しくお願いいたします。
さて、ちょっと長文になってしまいましたが、鉄の翼創作裏話、一区切りとさせていただきます。
ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。