今まで一度も言っていませんでしたが(多分)、
私はYAMAHAのエレクトーンではなく、
ビクター音楽教室のビクトロン一族の者なのです。
それなのにエレクトーン経験者であるかのような口ぶりで小説を2本書いてしまったこと、大変申しわけなく思っております。
電子オルガン「ビクトロン」は滅びてしまいました。
ビクトロンの遺志を引き継いだテクニトーンも滅びました。
ビクトロンの残党たちは、今は隠れ里で、犬に蓄音機で音楽を聴かせるなどしながら、ひっそりと暮らしております。
一部の者たちは、YAMAHAにくだろう、もうそういう時代なんだ、そう言って里から出ていきました。
ぽつ、ぽつと人が減り、この里も随分と寂しくなりましたね。
大晦日だっていうのに、鐘の音一つ聞こえてこないありさまです。
子どもの声だって、ながらく耳にしておりません。だって、この里には子どもはおりませんから……。
え、私ですか。YAMAHAに行かないのかって?
そうですね、こんなさびれた山里にいつまでもいたって仕方がないことは自分でもわかっているんです。YAMAHAさんだって、決してビクトロン残党を迫害しないでしょう。私はYAMAHAさんの雑誌の懸賞でカップ麺に当選したこともありますしね。
でも、なんでしょうね、もうそこまでしなくても……という気持ちといいますか、せっかくなら笛が良くない? そんな気持ちといいますか、ホルンのほうが良くない? そんな気持ちで胸が一杯といいますか。
いずれこの里もホルンの音で賑やかになることでしょう。
それまでは、ケンウッドのオーディオで流行歌でも聴いて、踊って暮らそうって、そう思っています。いつになるかわかりませんが……。
あ……。
雪……!
☆ありがとう2024☆
☆よろしくね2025☆
写真は懸賞でもらったカップ麺です。ありがとうYAMAHAさん。