第十九話のネタバレかもですが、冷静に考えると前のもあんまりネタバレになっていないのかもですね。
伊藤宗印の年齢について、十歳年長の文献を採用したのは大橋宗与の存在がありました。
宗与は六世名人ですね。大橋分家の三代目。宗民の父親。
(みんな宗の字がついていて、スンゴイ区別しにくくて申し訳ない気分になります。宗桂は何人も出てくるし……)
宗印が死去した79歳の頃に宗与は76歳でした。
この年令での名人就位は歴史上最年長です(トリビア)。
現代の制度で、最年長プロ棋士は加藤一二三九段ことひふみんですが、77歳の頃です。
そう考えると、この記録は破られないでしょうね。
で、話を戻しますが、仮に宗印が69歳だったとすると、宗与の方が年上です。
しかも、初代大橋宗桂の曾孫でもあるわけですよ。
それで宗印より先に名人に就位出来ないってのは、ちょっと可哀想かなって感覚が自分には正直ありました。
いや、実力主義の世界だったので仕方ないのかもですが、報われない感があって嫌だったんですよね。
それと、宗印と宗与は3歳差。
印寿(三代宗看)と宗民(宗与の息子)も3歳差。
こっちの関係の方が、後々の伏線にできるなって考えた計算もあります。
その辺りをどう料理しているかは今後の展開を見ていただきたいと思います。
そんな感じで、情緒と計算の結果、宗印の年齢はこちらにした感じです。
小説家ってこんな考え方しているんだよって面白がってもらえたら嬉しいですね。ではまた。