ストーリーの大枠は変わらないけれど、主人公の性質や使う言葉を少し変えている。
理系を意識してるけれど自分の頭は文系だし、自分から見た理系のイメージで主人公を作り上げてみる、というより人格の体裁を整えてるといったほうが正しいだろうか。
ストーリーは傑作であふれてる。
世にあふれているストーリーは多分傑作しかないのだろう。
作り手は無数にいても、読まれる人は少数。
読まれないことは実は絶対になくて、では誰が読むのか。必ず読む人の一人に作者がいる。
自分だけのストーリーを書いてみる。
他人が読んでもいい、見せたくなるような自分だけのストーリーを。
特にとらえ方は意識せず、ただ書く。
イメージの通りに書く。
永遠に推敲を繰り返す。
読みながら書き換える、それを繰り返す。
それは読み手であって書き手であって、もっといい言葉があると思う。
でも思い浮かばない。
言うならばマッチポンプ、である。
ストーリーは自作自演の世界。
現実で自作自演は整合性を問われるが、ストーリーの中での自作自演は整合性以前に何か形が現れるかどうか、そこからになる。
ストーリーという枠組みだということを明記して想像すること。
それの何と、勇気のいることか。
それの何と、刺激的で挑発的であることか。
それの何と、深い秘密の営みであることか。
ナルシスは湖に映った自分の姿に見とれて花になってしまった。
ストーリーに取りつかれた作者は花になってストーリーの中で立ち止まり、今まで嗅いだ事のないような新鮮でうっとりとするような匂いを嗅ぐ。