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秋のガラスの町について

少年はひとり、またはふたりきりになりたかった…という事にすると小説にまとまりが出るかもしれないと思った。
そこに自分の性質をくわえると、少年は一対一の関係をいつも求めていて、他者が介入することを受け付けなかった…のような雰囲気にするとあまり浮いてない表現ができるかもしれないと思う。

少年は孤独が好きで、人の声の雑音を嫌う。
自分は雑音はそんなに嫌いではない。ただ今は悪意を拾い上げてしまうので、(実際結構多くの人から嫌われているために。多くの人に嫌われてる人は結構な確率で文章を沢山書くようになる)今はなるべく変な音は効きたくない。
機械の雑音は結構好きである。

自分は嫌われているのだが、少年は愛されていて、独占されたがる性質を持つ。とても美しい少年。(嫌われていると自覚してる女性は、多くの場合とても美しい少年を描きたがるので自分の行為はごく自然だと思える)
しかし家族からの愛を感じられない。家族はガラスの人形のようで皆美しい。美しい故自分を愛し、それぞれ自分を映す鏡を持っている。
頭脳も明晰。それぞれが1人で完結。

世の中の全ての雑音が消えてしまえばいいのに、と思う。
自分が世界で一人きりになって他全てが機械になってしまえばいいのに…そんな風に思う→自分はハッキリそう思ったことはないが、思い通りにならない時はそんな感じになる事もあるだろう。

少年が自分以外機械になってしまえばいいのに、と思う気持ちはとても強い。でもそう思うこと以外は全然矛盾している。全く普通の感覚の持ち主で、結局そのような状況になったときに違和感を覚える。
あまり、自分以外が機械になった状況と、普通に人が暮らしてる状況の差を想像していない。ただ今とがらりと変わった世界に絶望することで希望を見出す。

違和感を覚えつつもその世界に埋没していく。
世の中を再構築するのが自分の役目、そういう結論を得て素早く順応していく。世界が滅んでいくのを美しいとも思う。

完璧な世界を目指すのではなく、世界が壊れてシンプルになった状態をまるでシルクロードの旅人のように彷徨う事に憧れる。
そしていつしか彼は自分が自分であった事を忘れる。
一番、彼は自分が自分であることに不満があったのかもしれない。

とても頭の良い少年にする。
だが自己評価が低い。
頭の良さは断片的な描写で入れていく。人からの評価は高いのだが、しかしいつも自分では足りないと不安をひどく抱えている。
余りにも病的で完璧主義。

描く自分の方は、そんなかなり危ない感じの人物を見守るように描いていく。彼の世界観を全く否定しないで全て肯定する。
同情の余地は沢山ある感じにする。

大きく、彼は世の中に絶望していた雰囲気を醸し出す。
町は死んだように見えて、晴れていても曇っていても変わらない。
人が生まれて死んでいく。それがどんな生まれ方であれ、死に方であっても世界は何も変わらず同じように歴史を繰り返す。

戦争が起きてもテロが起きても、結局富めるものが町を支配し
富める者もやがて滅び、その屍にたかった者たちがまた新たに町を支配していき、傍観者たちはただため息をつき、その傍らを通り過ぎる。

のような描写を随所に入れていく。

その中である日、少年は日常的な時間を手放していく。「そのチャンスはある日突然来た。」少年は自分からその世界を選択していく。

それからハッカーのカマキリが出てきたリ、自己が他者に分散していったりするのだが、時系列はバラバラなのでそれがいつできたかは一見わからないようだけど、例えば物の劣化の描写を表現したり、誰かとの関係性を表現することで読み取れれば秀逸かもしれない。

とりあえず色々書いていく事で自分にヒントを出してみた。
未来の自分はこの文章から何を読み取るだろうか。


書くにあたっては様々な他者が残した映画や文章を吸収する必要があると思う。

SFの古い映画は特に要チェックで、文章は海底二万マイルを読み直すとかなりヒントが隠されている気がする。
それから、包帯クラブ、何となく見たい。
インテリア、参考になりそう。
あとは俺たちに明日はない、いい加減みよう。
ノスタルジア、レンタルにあるだろうか。これは大切な人が薦めてくれたのにまだ見てなかった。見ないうちに遠くへ行ってしまった。
その人が僕の事を書いて、そう言っていたので、小説に親友として登場させよう...なんてことを今思いついた。主人公と性質が似ているといいかもしれない。しかし考え方が違う。趣味が合う友達でいいかもしれない。
その親友は主人公の心をかなり読んでしまう。親友はやはりどこか遠くへ行ってしまい、その事でより自分の負の理想の世界へと迷い込んでいき、遂には本当にその世界が現実となってしまう。

現実ではありえない、ある個人の世界が日常へと入り込んでしまう
そう言う現象がこの小説の大枠でもある。
テーマは多分、アイデンティティの分裂と分散…増殖。普通あり得ない事。ホラーだと割とあるかも。

こういう人物は世界中どこを探しても存在しないのだけど、こういう考え方をすることは一瞬あるよな…のような部分があってもいいと思う。

ビューティフルマインド、文章を読んでみよう。
ガロアの生涯も。
他、色んな哲学者の難解な文章…
とりあえずわからなければ斜め読みをして記号的に小説に登場するのもいいかもしれない。
気になる言葉をストックし、あまり意味もなく貼り付けるシーンも作る。音の響きとか、意味の分類など。由来なども。

それから、葛原の存在を、どんどん主人公に近づけていく。これは嫌いな人ほど自分の頭を占領し、実は同じような性質を持っている…のようなところ。葛原は若い頃少年とよく似ていた。だが、実はよく似ているどころか自分の父親だった…のような展開。
全部が自分のようで、自分は全部で、他人は全部自分、自分は他人。
カマキリたちの拘りも詳細に書いていきたい。

ネタばれしても別に読んでわかる雰囲気ではないのでこれからもネタバレしながら書いていく。

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