きざしよしと

　戦う才能を持たないテオが冒険者となったのは、ある傷ついた狼を拾った事がきっかけだった。 　ズィーリオス島には奈落を囲むようにドーナツ型のダンジョンがある。そこにテオという１人…

俺が働いている喫茶店に兄貴が来た。彼女連れのようだったが、途中でなぞのイケメンが現れて……。

オレが教室でうとうとしていると、見知った顔が向かいの席に腰かけた。鬼塚偉成、校内でも変人と名高いこいつの話は、いつだってろくでもない。

俺には仲の良い先輩がいる。容姿端麗、眉目秀麗、王子様みたいだと噂の御葛貫遊鯉（みつづらぬきゆうご）先輩だ。優しく友達も多い彼女の抱えた秘密を、俺だけが知っている。

俺の家にはミツミ様という神様がいる。この家にあるものは、人も物も何もかも、全てが最初からミツミ様のものなのだ。

今、若者を中心に人気を誇る冒険譚の作者であるジャイルズ・オルコットは、仕事仲間のバーニーと喫茶店で打ち合わせをしていた。ところが話の途中で、無頼漢たちが押し入ってくる。危機が迫る…

丸井家の飼い猫テツには不満がある。片時もご主人の側にある、無口なあいつ。四角いボディに1つ目をつけたあいつが、テツは気にくわない。

「満月の日は『お山さん』に入ったらいかんよ」 それは来夢の祖母の口癖だった。『お山さん』とは祖父母の家の裏山のことで、来夢はそこを自慢の秘密基地のように思っていた。 ある夕暮れ時…

荷馬車で人を運ぶ仕事をしているライムは、３人の人間を運んでいた。その途中、雪の中で立ち往生をしていた少女を拾う。

風の民という一族がある。風を読み、操り、巧みに空を飛ぶ流浪の民。彼らは昔から空に呪われている。 その子孫であるディッキー・ブラックウッドもまた、空にとり憑かれていた。

寝坊したネリネは長風呂と美味しいおやつを仲間達と楽しむが、そんな暖かな時間は長くは続かなった。

人魚のケリルは何も言わず海へ出て行った恋人を追って、仲間たちと共に海を目指す。 そこでケリルが見たものとは……。

ある村で人の変死事件が続いていると、調査の命令が下った。エルドレッドは弟のザカライアと共にその村を訪れる。 彼らはあるものに蝕まれていた……。

ジンジャーはドラゴン乗りでありながら、過去のトラウマから空を飛ぶ事が出来ないでいた。 ある時ジンジャーは、少年にドラゴンの乗り方を教えて欲しいと頼まれる。

ユアフ島で行われる祭のイベント”仮面武闘会”。 そこへ現れた兎頭の奇妙な挑戦者の正体とは！？

ドロシーの住む島では４年に１度盛大な祭が開催される。 中でも白い踊り子による演舞を１等楽しみにしていたのだが、ある朝母から祭が中止になるかもしれないと聞かされて……。