• 現代ドラマ

8月20日②

覚えてましたね。偉いかもしれません。それでは少しだけ解説を。

まずは急性喉頭蓋炎という病気について。この病気は何かの原因…秧ちゃんなら喘息がトリガーとなっています。その原因を引き金に喉を腫れさせ、最終的に喉を完全に締め、呼吸を出来なくするのです。
発症からわずか数時間。それだけで死へと至るのです。きっとボクが来る前にもう、喘息を起こしていたのでしょう。その残されたわずかな時間をボクのために割いてくれたのです。

サナちゃんの喉はとにかく外気に弱く、晴れた日以外は粉塵や花粉、埃が舞う為、外に出る事さえ叶いません。その人生の大半を病室で過ごして来たそうです。
その晴れた日も限られた時間だけ。どれだけ窮屈で退屈だったのでしょうか。九九さえ不確かな勉強位しか出来ていないのです。何をするにも付いてくるのは病気。したい事も、なりたい事も、やりたい事も山ほどあって、山ほど捨ててきたのです。

ボクができた事なんて瑣末な事。だけど、サナちゃんにとってはその一つ一つが新鮮で、とびきりのキラキラした思い出だったのでしょう…ボクはそのお手伝いが出来たのです。
ボクが出来る事はサナちゃんのできる事。サナちゃんにボクは心の中を貸してるのです。サナちゃんが出来なかった分を、ボクがするのです。誰よりも波乱万丈な人生ですが、きっとそれもサナちゃんはボクを励まして、楽しんで、笑ってくれてると思います。

…何が書きたいか分からなくなっちゃいました。ボクにとって正義や両親と変わらないボクの大切な人。それがサナちゃんなのです。

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