• SF
  • 現代ドラマ

時事問題に思う

日本維新の会の梅村みずほ参院議員が国会で、入管施設で亡くなったスリランカ人女性の死因について「ハンガーストライキによる体調不良だったかもしれない」と主張したことから、一時騒然となりました。(TBS NEWS DIG)

国会でのやりとりはともかく、この事件に対する私達、日本人の反応は興味深い。

立場は大きく分けてふたつ。

「外国人はこの国から出ていけ」という立場と「外国人にも日本人並みの人道措置を」という立場だ。どちらの意見ももっともだと思う。

 外国から受け入れた移民と従来の住民とのあいだに軋轢が生まれ、社会が不安定化して治安が悪くなるのは明らかだ。それを避けたいという意見はもっともだ。

 だからといって外国人に非人道的な措置が許されるかというと、それはまた別の話。異国で、自分や家族の身にそれが降りかかったと考えれば、とても許されることではないだろう。

 また、この国の製造業やサービス業の底辺部分(の一定の割合)を来日外国人労働者が支えているという事実を抜きにこの問題は語れない。

 外国人を排斥すべしという考えは、幕末の尊皇攘夷に似て流行病のようなものだと思う。そこに一面の真実は含まれているものの、善悪を超えた大きな時代の流れに逆らっている。

 私達は、日本人以外の労働力に頼らなければ、現在の生活水準を維持することが難しいということをどの程度、正確に理解しているのだろう。

 治安が悪くとも豊かな国に住みたいのか(私達個人個人が外国人より豊かになれるかは別問題だ)、安全ではあるけれども貧しい国に住みたいのか(貧しい国の治安はいずれ悪くなると思うが)、私達は選択を迫られている。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する