競馬の天皇賞は、横山和生騎手騎乗の2番人気、タイトルホルダーが、菊花賞馬の実力を見せつける圧勝を飾りました。が……。優勝したタイトルホルダーの次に話題を集めたのが、8番人気だったシルバーソニック。
スタート直後に騎手を落馬させたシルバーソニックは、その時点でレースを失格になりましたが、鞍上に騎手を乗せないまま(いわるゆ「空馬(からうま)」)3200メートルを走り切り、勝ったタイトルホルダーの直後にゴールしました。空馬は走るのをやめてしまうことが多く、レースを走り切ることはほとんどありません。しかも、2着(記録上は失格)というのはかなり珍しい出来事です。
しかし、シルバーソニックが注目されたのは、ゴールした後です。ゴール後、そのまま暴走気味に走り続けたシルバーソニックは、そのまま外埒(そとらち《コースとコースの外を区切っている柵のこと》)に激突して転倒。コースの外に飛び出して倒れたまま動かなくなってしまったのです。
深刻な怪我を負い治療不可能と判断されるサラブレッドは、その場で安楽死処分となります。
「まさか、安楽死!?」
日本中の競馬ファンの血の気がひく音が聞こえたような気がしましたが……。しばらくすると、シルバーソニックは立ち上がりました(ホッ)。大きな怪我がなければいいのですが。。。
レースの外の出来事で、のちのちまでの語り草となる天皇賞になりました。