さて、連載五回目。ゲーリーに続く諸悪の根源、レヘリーンです。
レヘリーンは自分のなかで、「こんな女性が義理の母親だったらイヤだ」という発想を煮詰めてできたキャラです。明るく社交的で、ぱっと見は誰からも好かれるのですが、内面は自己中心的。また幼いころから特別扱いされてきたので、他人はすべて自分の思うとおりに動いてくれるとナチュラルに信じているところもあります。
エクハリトス家の傍系の出身で、「世界を救う」という予言をされて生まれてきたという設定があります。この予言があることや美貌にくわえライダーとしての能力も高く、小さいころから世間の注目を集めてきました。成人してすぐ一回目の結婚をしましたが、エクハリトス家の嫡子イスタリオンに見そめられて求婚を受け、最初の夫と別れて再婚。いわゆる玉の輿でした。
その後、期間は短いながらも竜祖に選ばれ王となるも、王太子エリサに蹴落とされる形で退位し、今に至ります。
さて、レヘリーンがグウィナのお相手探しに熱心なのは、姉心だけでない別の理由もあります。息子のデイミオンに団を任せたいという思惑です。エリサへの牽制の意味もありますし、また、政権の補佐(という名の雑用仕事)をしてほしかったからです。グウィナが妊娠すれば、しばらくは団の仕事ができないだろう、そのあいだにデイを呼び戻そうという計画でした。これは後に実現することになります。
この話も最初は入れていたんですが、ちょっと複雑になりすぎるので、カットしました。レヘリーンの性格上、グウィナにぽろっとこぼしそうな気はするんですけどね。でも、デイの話が出るとグウィナも自分のことどころじゃなく心配しちゃうので、話が散らかってしまいまして、カットせざるを得ませんでした。
この5回目までが一話となり、次からは二話がはじまります。(全3話の予定です)
契約恋愛がスタートしたグウィナとハダルクの心境の変化や、周囲の反応を追います。一方で、一話から匂わせてきた騎手団内の謎の事故についても、しだいに明らかになってきて……という感じのお話になりそうです。次回更新(24日20時)をよろしくお願いします。
***
イラストは、ややレヘリーンぽいな~と思いつつ描いた女性。