• 異世界ファンタジー
  • 恋愛

『翠真珠のころ』4回目 イブと東部領、そして防人の王の話

この回の前半は本筋との関連がかなり薄いため、ぎりぎりまでボツにするかどうか悩みました。東部領からグウィナの親友イブがあらわれ、ドリューとともに旧交を温めます。そこで、現在は東部で修行中の甥デイミオンについての話を聞くという……。本編を読まずにこの話だけ読んでいる人にとってはつまらない回だったと思います。

なのでスキップして、こうやって裏話として出すにとどめてもよかったのですが……結局出してしまいました。この回に出てくるお話は、7部以降の続編にかなり関係してくるので、出しておきたかったのです。
デイミオンが「防人の王」タムノールに似ているというだけの話なんですけどね。あとは、子どものときの失敗話と、初恋が秒で破れた話もありますね笑 そう、デイの初恋の相手は家庭教師のお姉さんだったのです。設定だけは一巻のころからありました。(デイが教育係について回想しているシーンがあります) グウィナとハダルクの話のなかではよけいなパートだったのですが、ようやく出せて満足です。

このイベロニアは重要人物ではあるのですが、続編でもあんまり出番はなさそうな感じなので、ここで出してあげることにしました。少女時代にタムノール王をチラ見したことがあって、以来、むくわれぬ恋心を抱いています。ふだんは東部領で、原始竜の脅威から国を守るという重要な任務を統率している女性です。(タムノールは、さらに東にいます)

デイは意外と純情で、自分から好きになった女性はそんなに多くありません。このイブと、レディ・ターニア、そしてリアナくらいではないでしょうか。見た目は似てませんが、この三人はまわりに影響されず自分を貫くタイプという共通点があったりします。そういうタイプの女性が、デイは好きなのかもしれませんね。

設定上の余談をもうひとつ。
この時代の女性竜騎手たちは、夜会でもドレスではなく騎手服で参加する者が多かったようです。女性用の豪華なドレスが定着したのはレヘリーンの影響で、戦後の話です。政治的には悪手が多かったのですが、文化面では意外と功績があるレヘリーンでした。

***

今日のイラストは、話題に出ただけのデイミオン。竜騎手団時代のイメージです。この絵の顔はけっこう若いと思うんだよな~。

コメント

コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する