ようやく本題に入りつつあります。グウィナと、温室にいる夫との会話。
グウィナの夫ゲーリーについては、初期の三部作を書いていたころから設定が決まっていました。なかなか、彼女に焦点が当たるお話がなかったので出せなかったのですが、名前だけは三部あたりにも出ていたと思います。
4部でもナイムの協力者として出てくるので、そこでご記憶の方もいるかもしれませんね。
グウィナとは若いころに結婚して、仲の良い夫婦として知られていました。が、その内実は……。はい、セックスレスでした。
設定を作っていたときには特にイケメンという背景はなかったのですが、なんやかや、ハダルクがイケメン設定になってしまったのでこちらも美男子にしておきました笑
ダークブロンドのゆるくカールした髪で、ディズニープリンスみたいな感じの美男子ですが、中身は超草食系。園芸が趣味……というか、園芸にしか興味がない仙人みたいな人です。
グウィナのことも、のちに生まれるヴィクやナイムのことも彼なりに愛していたのですが(少なくともハートレスだからといってヴィクを差別することはありませんでした)、なんというか愛情の示し方が弱弱しいというか、あまり現実を生きていないというか……そういう感じの人です。
かといってマリウスのように完全に浮世ばなれしてるかというとそうでもなく、世間体を気にするところもあったりします。マリウスくらい突き抜けて自己中心的な性格だと、「あの人はああいう人なんだ」とあきらめがつくし、「根はいい人」でもないので反撃しても心が痛まないんですけどね。グウィナが子どもを欲しがっているのを知っていて、でもやることやるのがめんどくさいので先送りにしているのです。しかも金遣いも荒いという……。
私はこういう、「根は善良だし悪い人じゃないんだけど、まわりの人が苦悩する」みたいなタイプの人を諸悪の根源にしがちなところがありますよね。レヘリーンしかり、ゲーリーしかり。
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今回はあんまり出番がない、フィルの落書きを置いておきます。