「あなた。いつまでそんなことを続けるつもり」
「どういうことですか?」
「言うでしょう。悪魔と遊べば悪魔に。深淵を覗けば深淵に。怪獣と交われば怪獣に。その理は今も不変」
四川の長い指が塔香を指さす。
「仮にあなたがそうなった場合。私たちはあなたを『怪獣使い』として殲滅するわよ」
「社長、ちょっと言いすぎ……っ」
四川による一種の敵対宣言に対し、塔香はスマホを仕舞った。
てっきり泣くか、黙り込むかと思えば違う。
「それが?」
にやり、と不敵に笑ったのだ。
「真田鍔女のことは利用したくせに、私にはそんな風に言うんだ。ああ、わかっちゃった」
凄惨な笑みを浮かべながら、塔香は四川を見上げる。
「悔しいんだ」
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