少年が森で寝転んでいる。
重い荷物を枕にして、深呼吸。
曇り空が見える。
不快だった。
何かぞわぞわするような感覚があると思ったら背中の下で何かが動いている。
虫が這っているらしい。
腹の辺りまで移動してきた。
(もしかして、体の中にいるのかな?)
嫌な想像だった。
自分の体の中には臓物やら血液やらが隙間なく詰まっているだろうにその脂肪やら肉を掻き分けて虫が動いているだなんて、考えただけでも背筋が泡立つ。
そういえば人体に寄生する虫がいるという。
たしか、サナダムシといったか。
(嫌な名前だな)
そう思ってもなお少年は寝転んだ姿勢のままだった。
身をよじったり、起き上がろうという気は起きなかった。