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セルフリメイクって言ったって結構大変なんだよって話

小説『受付嬢のテッソクっ!! ~清く正しく子供に優しくルール違反は容赦なく~』は元々はなろうで連載した『受付嬢のテッソクっ! ~ポニテ真面目受付嬢の奮闘業務記録~』のセリフリメイク作品だという話はしましたが、これ、一から作るほどではないとはいえ結構大変なんですよ。

ということで、たまには愚痴りたいお話。

元の『受付嬢のテッソクっ!』は、登場人物が全部その人の役割とか特徴から取ってて、実は全員名前がなかったんですよ。シオリちゃんはポニーテールからとってポニーだったし、ブラッドリーは重戦士呼ばわりだったり。
これはこういう感じで小説を書いてみたいという当時のやりたかったことの結果で、それ自体は後悔してないんですが、リメイクで改めて名前を割り振ることになるとまぁ大変。全部名前を変えなきゃならない問題が発生しちゃう訳です。

不幸中の幸いか、なろうの執筆機能には特定のワードを自動検出して指定した別ワードに置き換える機能があるのでそれを使って毎度置き換えてからカクヨムにコピペしていますが、登場人物の名前が多く出る回では全部チェックして一つ一つ訂正しなければなりません。見落とせば当然変な文章のまま出ちゃうというか、正直チェックしきれてる自信がありません。これがもう大変。

また、当時の『受付嬢のテッソクっ!』は前半ちょっと構成が雑だったので今の技術で組み直したり加筆してるんですが、これがまた大変なんです。まず登場する話の順番を入れ替えると前後の時系列に狂いが生じる可能性もありますし、全部ぶっ込むのも大変だから削って一部入れたり、逆にがっつり加筆して殆ど新しい話に変えたりする必要もたまにあります。やりがいはあるけど名前修正と並行してやるのでやっぱり大変です。

なろうとカクヨムの仕様の違いも地味にあります。なろうは前書きと後書きを挿入できる仕組みになっていたので当時の私はあとがきにキャラのスキット的会話や用語解説をちまちま入れて遊んでいたので、そこから必要な情報を引っこ抜いて本編に組み込むのはなかなか骨が折れます。普通にカットすることもありますし。

でも、基本は元の文章のまんまなんだからそこまで大変じゃなくない? と人は思うかも知れません。が、そんなこと全然ありません。過去の自分がしれっとミスしてることも多いからです。それに、加筆が主とはいえ今になって読み返すとここいらないだろみたいな余分な文章を削ったり言葉使いを少し弄ったりと気になることを調整しながら全文章読み返すのはなかなか疲れます。また、当時書いた際の自分の意図が今の私に読み取れずに扱いに困る文章もたまにあります。そういうときは読者に伝わらないなら削ってスリムにしてしまえとする場合が多いです。

意外とそこまで大変じゃないのが、元はなかったストーリーを間に挟むことです。
リメイク前は先々の事を意識せずに書いちゃってる部分がちょこちょこあるので、リメイク後は補足のストーリーをあちこちに挟んでますが、正直ここが一番楽です。
一から書き出す方が大変じゃない? と思うかも知れませんが、多分そこは個人差があります。私の場合、元があるだけにここに新しく入れたいなと思うストーリーは明確なヴィジョンがあるのですっと書けます。

こんな感じでやっていると、元の章と比較して大体二話くらい増えてます。この作品は全十四章で構成されているので、単純計算で約30話は増えるかもしれません。一話約4000文字で計算して120000文字です。小説賞に応募するときの最低ラインで見かける10万文字を突破してます。
ほぼ毎日投稿なので、生活の合間に他の小説を書きながらこれを一日一話用意します。

ね、大変でしょ。
自分で言うのもなんですがムリして一日一話に拘らずちょくちょく休憩入れた方がいい気がしてきました。


それはさておき、愛着ある作品なのでいつかはリメイクしたいとはずっと思っていました。
既に元作品を知っている人には今更ですが、これから物語は深く激しく人々の運命を翻弄し、次第に世界の形が浮かび上がってきます。

もしもその世界が自分の望むものではなかったとき、人は一体何を選択するのか?
認めたくない現実を前に、人は何を支えに生きればいいのか?
そんな根源的な問いは可愛い子供を見たら一瞬で忘れるシオリちゃんが世界を救うと信じて、どうかお付き合いいただけると幸いです。

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