5月5日から電撃コミック レグルス様で『悪人面したB級冒険者』のコミカライズが連載開始です。よろしくお願いします!
https://twitter.com/9OzFrLjBEL6QZ4g/status/1647213072761905154宣伝だけだとアレなのでパセリ(?)をどうぞ
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(アレス視点)
「あれしゅ、ぱしぇりあげるねっ」
僕の返答も待たずにフォークで僕の皿の上にパセリを移動するニナ姉…さん。
こうしてこの家にやってきたばかりの僕のことをいつも気遣ってくれる。多分。
この光景を見ていたアリアメルさんがとても困った表情をしていた。
「もう……ニナったら」
……なんだか申し訳ない気分になってしまう。
グレイさんはグレイさんでお皿をそっとニナ姉…さんの近くに移動させてパセリを移動させやすいようにしていたのに、気づいてもらえなくてショックそうな顔をしている。
そしてそのお皿に隣に座っているステラちゃんがピーマンを自分の皿から全力で移していた。
……しかも物凄く速い動きで。
ステラちゃんは普段はマイペースなのにピーマン相手にはバイタリティ溢れる拒絶を見せる。そんなに嫌いなんだろうか……ピーマン美味しいのに。
それを羨ましそうに指をくわえて見ていたラッツ君のお皿にイスカ君とフィオさんがウインナーやピーマンを少しづつ分けてあげていた。それを見たラッツ君はニコニコと嬉しそうな笑顔を二人に向ける。
ラッツ君はなんでも好き嫌いなく食べれてえらいなぁ……。
そんなことを考えていると向かいから視線を感じたので、そちらを見るとニナ姉…さんがキラキラした目でこちらを見ていた。
「あ、えと……ありがとう。い、頂きますニナ姉…さん」
僕がそういうとニナ姉…さんは満面の笑顔で
「どういたしましゅて!」
と言った。
ニナ姉…さんから貰った善意100%のパセリはとても苦かったです……。