惠美子

　物語を作るのは作者に決まっているじゃないか！　なんて言葉を聞きたいのではありません。主人公が何故そのような行動をとるに至ったか、よく読めば、恐ろしくなるでしょう。

　皇女エスレイは民を護る為の盾の騎士となろうと誓った。父は皇帝、兄は先進的な思想を持つ皇太子。 　初陣で民の信頼を得て無事凱旋してきたエスレイに試練が降りかかる。 　尊き責務を負う…続きを読む

　突然姿を消した少年。それを捜索する刑事。失踪した少年の捜査線上に現れる「異世界転生」。 　捜索にあたった刑事の手帳のメモから断片的に浮かび上がる、この世で起きる現実が付きつけられ…続きを読む

シンデレラはどうして幸運に恵まれたのか。それはある条件のおかげ。
私には縁のない条件なのです。

本文をお読みください。そこには繰り返されるであろう悪夢が待っています。

草野心平の『冬眠』を連想させます。

狩られたら、そうなるのです。

　人間、欲望に忠実に生きたらどうなるか。誰だって考えてみる。その一例です。

　東北人なのに、関西弁を思わず使うてみたくなるこのノリ！
　おもろいで、読んでみいや。

　単なる故事成語の物語にあらず。商人なのに売る才がない。しかし、鍛冶師は見事な矛と盾を創り上げた。商人は鍛冶師の才に惚れこんだのか。それとも……。
　人の心の綾が透けてくる。
　

「愛しい」の読みは「いとしい」だけではない。「かなしい」とも読む。 サトゥルヌスは愛ゆえに苦悩し、住む場所の仕来たりに従う。 オプスは愛ゆえに悩みなく仕来たりに従う。 連れ添う者同…続きを読む

桜の木の下には……、は有名なフレーズです。
桜の幽玄な魅力。そして夜の桜の底知れない恐ろしさ。
昔ばなしに寄せた、不思議な不思議な桜の魔法。あなたも読んで、慄然としてください。

　親鸞が自らの欲望と闘い、果てに浄土真宗を開いたように、悩み苦しみ、葛藤から何かが生まれ出ずるかも知れない。 　どん底にて、上を見上げれば、光があるのかも知れない。 　恥も悩みも煩…続きを読む