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【画像・ロバーリアス】ジケーダーをオーダー 2024年11月10日

 「あらすじはできています」と言って書き始めたのですが、せっかくなのでここに置いておきます。『本王子』。
 あれっ、あんまりイベントが起こらない。たしかにこのあと好き勝手に結末を書いたので、ちょうどよかったのですけれども。
 しかも、あらすじ案のときには王子を目指していませんでした。作ったのはだいぶ前なので、勝手に「王子になるまでのあらすじは作ってあるんだもんねー」と思い込んでいました。
 ちゃんと王子を目指す話になりましたけど。

 ※    ※    ※

(1)デンテファーグは地球から「紫革紙面」という本を持参したので異世界についての知識は潤沢に持っている
(2)まるで見知った街のように歩き目的のギルドに到達する
(3)ギルドで登録をして、活動をする これによって異世界で財産を蓄え、収入を得ることにし、魔法などのスキルを磨く。異世界転移当時は13歳の女子です。言語は通じます。

ギルドメンバーはすんなり信じてくれたけど、異世界人はさすがに一般にはお目にかかれるような存在ではないので、周りの人間が「嘘をつけ」と絡んでくる。デンテファーグは自分で解決したりせず、ギルドメンバーに「絡まれたので助けてもらうことはできますか」と聞き、「依頼すれば可能だ」と返事をもらう。「では速やかにご紹介願います。貴金属の持ち合わせがありますから、あの人達より腕の立つ者を」と言い、冒険者を4人雇うことに成功する。絡んできた者たちはぶつくさいいながら退散していく。
紹介されたメンバーへの謝礼のために手持ちの貴金属を換金するデンテファーグ。これも信頼できるギルドの店舗でメンバーに付き添われて行う。銀の指輪ひとつで4人を一ヶ月雇用することができる額が手に入った。
デンテファーグはメンバーに相談する。
「このままジリ貧になる前に、収入を得る方策をしたい。私自身が魔法を覚えて仕事をするのがひとつの目標だが、たぶん時間がかかる。おすすめの仕事はないだろうか」
 するとメンバーの賢い人が
「吟遊詩人に歌を売るのはどうでしょう。本物の異世界の話は、きっと高く売れますよ」
 デンテファーグは「それは名案。今の情報にも報酬を支払うからね」
ギルドを通じて雇用している人たちは義理堅く信用が置けたが、雇用していない宿なし(冒険者)たちは危険な存在である。
デンテファーグはできれば貴族と知り合いになり、傘下に入って庇護を求めるのがよかろうと考えていた。その矢先に、デンテファーグが宝石や貴金属を所持しているという噂が広まり、危険な出来事がいくつか起きる。
名前が「きば・のこ・は・のこ」というヘンテコなものだったのも目立ちすぎた。
「チュリターム」という偽名をやはり日本のお菓子から考えて名乗ることにし、貴族の子どもの通う学校で知り合いを作りたいと思うように鳴る。
事件を設定。

(1)事件1 歌の上手な仲間の槍使いレイアリーマが、「おかしな異世界人のきばのとかいうのの情報を売れ」と強要され、断ると2人がかりで武器で襲われるという出来事が発生。すでにデンテファーグはレット魔法で常時連絡可能状態(携帯電話を持っているようなもの)にしていたので他の3人を連れて急行、事なきを得る
(2)事件2 剣士ロバーリアスが変な依頼を受けてくる。イワハネゴケという低級のモンスターを一掃するという簡単なものだが、距離の離れた廃村という場所指摘。「廃村にイワハネゴケが出現してもおかしいことじゃないが」とロバーリアス。他の仲間も「依頼主はどうして人のいない廃村のモンスター退治を依頼するのかな「裏がありそうだぞ」「ギルドに相談して、人をつけてもらおうか」 デンテファーグは「待ってくれ。試してみたいことがある。たぶん待ち伏せしているならず者がいるというあたりだろうから……」と、最近学んだことを試す経験の場にする提案 
(3)事件3 大商人の専属取り引き依頼 ラダパスホルンの大店「オグルズアンヴィル」の店主代理と名乗る者が、異世界人と接触したいという依頼をしてくる。話を一時間するだけで大枚はたいてもらえるとのことで、じつは支払額はどうでもよく貴族の知己のほかに大商人との縁があるのも得策だと考えたデンテファーグは受ける。そこで予想をはるかに越える傲慢さとしつこさで、デンテファーグの話ではなく、手持ちの値打ち物を所望する商談をしてくる商人。デンテファーグはほとほと嫌気が差して、この世界の商人はダメだという印象を強くする。その後の活動になにかと横槍が入るようになり、ますますうんざり。

ちなみに試したいことというのはディスガイズ魔法で、年齢や容姿を大きく変化させて他人の眼を欺くことができるかというもの。

ギルドで一番腕の立つ人たちのうち、小柄な人を一日だけ雇い(短期で申し訳ないので、通常の倍額を支払う約束をした)デンテファーグの服装をさせる。デンテファーグは成長魔法で大人の貴族の男に変装。これで危惧したとおり襲撃があったが、単純に戦力差で勝利する。
デンテファーグに変装してくれたのはロリアムジアという小柄な女性で魔法使いかつ剣士だという。小柄で魔法使い、美少女だったのでエルフかもしれないとデンテファーグは思うが、たとえそうであっても詮索されたくないだろうと思い、聞かずに終わる。
ロリアムジアは強くて口も堅く、デンテファーグの好みにあう人物だったので、ラダパスホルンにいるうちは何度も仕事を依頼することになる。2年後にラダパスホルン逃亡の際にも協力してほしかったが、真っ先に疑われる可能性が高いので、迷惑をかけまいと頼らなかった。
またデンテファーグはロリアムジアに魔法の授業を(もちろん有料で)してもらい、実生活や冒険で役立つ多くのことを学んだ。報酬とは別に、地球から持ってきたピアスを一組プレゼントしたことさえある。ロリアムジアはたいへん感謝してこれを欠かさずにアクセサリとしてつけるようになる。「エルフっぽいなあ」とデンテファーグは思い続けている。

(4)事件4 貴族の子どもと知り合う。フィオラ - 19歳、優雅で気品があり、優美な服装と柔らかな微笑み、モルソン - 16歳、気品があり高慢、洗練された服装と優雅な笑顔。この二人は、下級貴族の子で、婚約者の関係にある。フィオラが3つ年上なのと、背も10センチも高いことと、モルソンがいささかぽっちゃりしているため、不釣り合いが目立つ。
二人は家が決めたこととはいえ、結婚を楽しみに待つ程度にはお互いが好きだったが、周りにはよく誤解され、フィオラを横から奪おうとする男が絶えない。デンテファーグが最初に雇ったうちの一人、ネルジュイ (女性) 舞踏家22歳は、ならず者が酒場でよからぬ依頼を受注した話を大声でしていたのを耳にして、フィオラがさらわれて貴族の男ギャナバスによって救われるというシナリオが進行しているのを知ってしまう。
襲撃ポイントでネルジュイは「流れの路上ダンサー」として路上で舞踏を披露し、央ば無理矢理フィオラを観客として引き止める。
襲撃者が「早く踊りが終わらないか」とまごまごしているところに仲間のレイアリーマ、クドジュナとデンテファーグが
「計画はバレてんだよ、ならず者ども」と撃退する。
ギャバナスが現れたところをネルジュイが舞踊キック! あっけに取られるフィオナに名乗らずに陰謀を知らせて去る。
話を聞いたモルソンがお礼を言いたいとネルジュイを探し出すことに成功した。なんと彼は世間知らずにも、ギャナバスから聞き取り調査を始めて空振りしたあげくギルドに調査を依頼したのだという。デンテファーグ「骨のある男だ。フィオラ嬢はいい婚約者をおもちだな」
 こうして貴族社会への縁がスタートする。余談だがフィオナはネルジュイの舞踊キックに魅了され、ちょっぴり道ならぬ恋に落ちかけたとか、落ちかけなかったとか。

フィオナさんは、少なくともネルジュイの衣装には大きな影響を受け、カンカン踊りみたいな衣装に見せ下着まで調達してよく踊りを習いにネルジュイのもとを訪問したとのこと。
デンテファーグ「下級貴族の子でよかったな。あれ、ちょっと低俗な踊りっていう分類だろう?」
 ネルジュイ「そうですねー。私は本領はもっと芸術性の高い、芸術国ソイギニス仕込みの舞踊なんですけど。路上でお金を稼ぐ人たちはあれを踊るんです。酒場の踊りとかも。貴族の親は顔をしかめるでしょうね」
 デンテファーグ「下級貴族の子でもダメなのか」
 ネルジュイ「例によってモルソンくんが、フィオナさんの父上に挑んで説得したらしいです。婚約者の父親に食って掛かるなんて、勇気がありますよね」
 デンテファーグ「愛があるな」 ネルジュイ「はああー、そうですよねええー。私もそんな素敵な熱い心を持った恋人がほしいですうーーーー」
デンテファーグ「ネルジュイ、立ち入ったことを聞くようだが、君は仲間のロバーリアスが想い人じゃないのか。それに、レイアリーマとクドジュナも、同じようにロバーリアスのことを……」
 ネルジュイ「それ言わないでくださいよー。公然の秘密ってやつですか、みんなわかってるんです。ロバーリアスも、迷っているのはわかるんです。あ、はわわわわ! まさかデンテファーグさんもロバーリアスのことを……?」
 デンテファーグ「いやそんなことないけど。惚れてたら今みたいな質問しないし」
数日後。ネルジュイ「聞いてよ、デンテファーグさん! あのね、カンカン踊りでロバーリアスを誘ったら……うまくいったの!」
 デンテファーグ「え? 一緒にカンカン踊りをしたってこと?
 ロバーリアスがまさか女装してカンカン踊りを……」
 ネルジュイ「あっははははは、踊りに誘ったんじゃなくて!」
声をひそめて「ベッドのほう……よ」 嬉しそうに言う。
デンテファーグ「ふぎゃっ。よよ、よかったなネルジュイ、恋が叶って」
 ネルジュイ「えへへー。あなたに後押ししてもらったからだわ。よかったらこのあと食事でもご一緒しましょうよ。そこで、ゆうべのロバーリアスのこと、話してあげる……」
 デンテファーグ「わー、13歳の私に聞かせてはいけない内容を含むよね!」
 ネルジュイ「うん、たっぷり含むけど、と・く・べ・つに、話しちゃう!」
 デンテファーグ「遠慮、遠慮しておくよ! 私はレイアリーマとクドジュナの雇い主でもあるんだからなっ」
 ネルジュイ「あ、そういえばそうね。あは、公平で誠意ある雇い主さんで助かったかも。いろいろありがとねー。じゃあ、ご報告だけってことで、ごきげんよう」
 という一幕がったのだった。

ロリアムジアがエルフかもしれない話を作ろう。
ロリアムジアは凄腕冒険者だが、他者と関わることを避けて黙々と仕事をこなしている。仕事は危険だったり遺跡関連だったりすると食いつきがいいようだ。
デンテファーグは貴族と縁ができてからもロリアムジアを気に入ってたびたび用事を頼んでいる。
デンテファーグ「また遺跡だ。できる限り深い階層に到達する方法を見つけてほしい。遺跡の一部を破壊してもいい。とにかく深く、できれば千年前に遡れたら大手柄だ
 ロリアムジア「なぜ、千年前?」
 デンテファーグ「あまり言えないが、君は口が堅いから言える範囲で言っておこう。すでに千年前の層に発掘作業が到達している遺跡がある。その時代にしかない物品を多く集めたい。宝石や貴金属というわけではない。あくまで遺物がほしい」
 ロリアムジア「さては兵器だな」
 デンテファーグ「言える範囲ではない質問には答えない」
 ロリアムジア「あは、答えているのと同じ、デンテファーグ」
 デンテファーグ「ロリアムジア、君も笑うのか、いいもの見たなあ」
 ロリアムジア「笑ってない」
 ロリアムジアは無愛想だが、わざと演じているフシがある。
デンテファーグは内心「エルフでは?」と今回も思うのだった。
ロリアムジアは新発見の遺跡を下位のレベルの冒険者を集めて探索し、あまり古い遺跡ではないと報告してきた。
ロリアムジア「デンテファーグ残念?」
 デンテファーグ「そうでもない。遺跡の分布図がまた拡大したからな。千年前の遺跡がそうホイホイあるものではないとわかったのは悪いことじゃない」
 ロリアムジア「ふふふ、兵器をラダパスホルン一国で独占できるものね」
 デンテファーグ「今、いまいまいま、笑ったよねロリアムジア!」
 ロリアムジア「ふふ、笑ってないよ、デンテファーグ」
 ロリアムジアはデンテファーグと仲良くなったようだ。
(終わり)

 ※    ※    ※

 改行を入れて見やすくしましたが、誤字脱字もそのままです。フィオラだったりフィオナだったり、自分でつけたのに間違えています。あとで消す可能性が大です。あんまり舞台裏を明かすものではないかもしれないので。

【画像】は、ロバーリアス。デンテファーグが知り合った四人のジケーダーのリーダーです。

ロバーリアス「なんでかな、占い師にいつも「盗賊に向いてます」って言われる」
デンテファーグ「名前のせいかなー」

 ※ Robarias は robber(強盗、盗賊) に似ています。
 

2件のコメント

  • ほほお…私がイメージしたより若い印象。でも、主役が13だから、これでいいかな。ネルジュイにあんなことやこんなことを?ネルジュイの役得が過ぎますね。
  • >ふみその礼さん

    男性を描くのが得意ではない「描き手」のようなのですよね。どう呪文で指定してもとくに顔が似てしまいます。呪文内では「二十代後半」としてあるのですが、だいぶ若く出ていますよね。
    彼は顔よりも仕事の誠実さで評価されるタイプだと思っています。デンテファーグもきっとそれが理由で長く関わることにしたんでしょうし。
    一応、ディスガイズ魔法で顔かたちもある程度は好みに寄せられる世界、という設定です。常用している人がどれだけいるかは決めてありませんけれど。
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