毎回楽しみにしていたドラマ『剣王朝』が終わってしまいました。
剣の墓標のイメージ通りなラストに観てたこっちも抜け殻に……。うう。
個人的な見どころはクライマックスより鹿山会盟のあたりでした~。
各国のイケオジが続々登場! 素晴らしきイケオジパラダイス! シブオジたちが闘っちゃう、ドリームマッチ感がすごかった。戦うイケオジ万歳、イケオジ万年!
戦う美女たちの中ではレア感から王后の戦う姿がいちばん好きでした。最終回のvs丁寧、めっさ気合入ってました。いろいろ哀しい人でしたが。諸行無常ですなあ。
そして、そもそもな疑問。あれだけの美女たちが思い続けるほど驚夢ってイイ男だったのだろうか…………(丁寧がモテるのはわかるのだけど)
さて、今回の読書メモは児童書三冊です。
『さよなら、おばけ団地』藤重ヒカル作/浜野史子画(福音館書店)
取り壊しが決まった古い古い「おばけ団地」を舞台とした五編のふしぎなお話。
怪談かと思いきやハートフルで暖かいお話ばかりでした。連作短編としての繋ぎがすごくよくて、最終話ではいやがおうにも涙が。
私自身、小学校高学年まで団地に住んでたということもあって、団地ってノスタルジーな場所なのですよね。最近では団地もおしゃれにリノベーションされて場所によっては人気みたいです。
そんなふうに様変わりしたとしても、変わらないものもある。そんなふうに思わせてくれるお話でした。
『思いはいのり、言葉はつばさ』まはら三桃(アリス館)
漢族のお父さんとハル族のお母さんと山間の集落で暮らす十歳のチャオミン。
漢族であることを誇りにしているイーレイおばあさんはハル族のお母さんを馬鹿にしている。
だけどお母さんは言う。「お義母さんは、ハル族のことが少しうらやましいのかもしれない」。てん足をしていないハル族の女性たちには自由があるから。チャオミンもてん足をしてしまったけれど、その代わりにニュウシュをしっかり学びなさいとお母さんは言う。それが足の代わりになるからと。
「辛いときは、書きましょう。苦しいときは、歌いましょう」
ニュウシュは「女書」。文字を習うことができなかった女性たちが男性たちには秘密で学び伝えてきた文字。辛い哀しい想いを綴る美しい文字。
チャオミンも覚えたてのニュウシュでお嫁に行ってしまう結交姉妹のシューインのために懸命に想いを綴ります。大好きなお姉さんの幸福を願って。
『龍にたずねよ』みなと菫(講談社)
男勝りな姫君が人質となって向かった隣国と自国を守るために活躍する戦国ファンタジーです。
その昔、十二国記もホワイトハートで読んでいた年代の私からすると、その頃の少女小説を思い出すような作品でした。
先日、図書館の児童書コーナーの日本人作家の棚をじーっくり眺めて、ここ数年発刊のものをぱらぱら覗いてきたのです。このお話のような和風な歴史ファンタジーや少数民族の少年少女のお話が多い印象でした。少女小説のモチーフだったものが児童書にシフトしているような。
対して、海外作家の棚では、移民や戦災孤児の少年が主人公だったりするノンフィクションが目立つ印象でした。『いま、子どもの本が売れる理由』(読書メモ㉜)で日本と欧米とで市場が乖離している、と指摘がありましたが、確かに、なんか違いましたね。
とにかく、今の日本作家のお話はファンタジーばかりな気がします。リアルな作品にも頑張ってほしいところですが。