「宵の宮」「時の祭」の2作品を、年明け1月10日早朝に非公開にします。再公開は4月の予定です。ご了承ください。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054884114614 https://kakuyomu.jp/works/1177354054884433119 絶賛潜伏中につき、年内の更新はないと思われます。年明けに歴史物短編を投稿するとは思います。女神さま再開はカクヨムコン読者選考期間終了後になるかもです。それまで書き溜めしようと思います。
年末年始はこのまま黙々とヨムヨムします(すんません。一部我慢できずにこちらからコメントしちゃってますが)。私の評価とほかの読者の評価にどれだけの齟齬があるのか。確かめたいと思います。
それでは、こちらも絶賛ギリシア中の読書メモです。
『ワイン物語【上】』ヒュー・ジョンソン著 小林章夫訳(日本放送出版協会)
ワイン好きによる、いかに人類がワインを愛し、またワインによって社会が発展したかを綴るワインから見た世界史です。「歴史」ではなく「物語」と題した通り、普通に面白いです。文章がいい、とか思ったら著書は学者じゃないのですね。「ワイン関連の著作では世界的ベストセラー」とか。なるほど。
オリュンポスの神々のくだりが面白かったので引用しちゃいます。
「神々の父であるゼウスはテッサリアにあるオリュンポス山に住んでいた。この神は、内閣に当たる一一柱の神々に囲まれ、始終彼らと情を交わしたり、いがみ合ったりしていた。その下では、いわば公務員に当たる神々が大勢、複雑かつ多くの場合、近親相姦的な関係でつながっており、目をつけた不運な人間を誘惑してみたり、不慮の災害を引き起こしたり、戦争にちょっかいを出したりと大活躍だった。重責を担う上位の存在というより、およそヒッピーの集団に近い。
そんなわけで、ギリシア人とその神々との関係に「崇拝」という言葉がどの程度当てはまるかは難しいところである。ともあれ強大な力をもち、気まぐれで、多くの場合悪意に満ちているとさえ思えるような存在である以上、敬意をもって対応するにしくはない。いけにえを捧げるのはいわば、手頃な掛け金の保険なのである」(p84より)
そうそう。とばっちりで酷い目に合うのは大体人間の方。祟り神や怨霊を祀り上げて鎮めようっていう日本の神様観とも通ずるものがありますね。だけど土地柄というか、ギリシアの神様のほうがからっとしてる感じはします。日本って終始じめじめしてる感じ……。
取り急ぎ、序盤のギリシアの部分までしか読めなかったので、改めてまた読みたい上下二冊です。
以下はメモ書きです。
『古代ギリシアの女たち』桜井万里子著(中公新書1109)
『壺絵が語る古代ギリシア』古代オリエント博物館・岡山私立オリエント美術館(山川出版)
『食の歴史 Ⅰ』J-L・フランドラン/M・モンタナーリ編(藤原書店)