第104話 投稿いたしました。
【第104話 子守唄】
https://kakuyomu.jp/works/16817330659272697101/episodes/16818093079617104815こんばんは、iviです。
第104話 子守唄 を投稿いたしました。
小瓶のコルクを開けたまま、
セロは眠り薬を飲むことを躊躇っていました。
もし、ディノが死んでしまったら……。
もし、僕が眠り薬の代償に耐えられなかったら。
セロが弱気になっていたそのとき。
ディノが小瓶を握るセロの手を
鼻先で小突きます。
「だめだ、ディノ。君が飲んではいけないんだ。」
ディノにだけは飲ませたくない。
ディノは何も悪いことをしていない。
僕の身勝手をディノに押し付けるなんて
――そんなの、ただの甘えだ。
決意を固めたセロはディノに別れを告げて
小瓶の中身を一気に飲み干します。
瞬間。
彼の身体を激痛が襲い
底なしの眠気が意識を奪おうとします
眠り薬の代償に苦しんでいた、そのとき。
セロの耳に、懐かしい子守唄が響きました。