『悪役令嬢は大航海時代をご所望です』の第二部が完結しました。
第一部は造船や、帆船に必要な航海術の道具、帆船に載せる魔道具の開発を中心に話を進めました。
それ以外の話を、すっぱり切り捨てて進めたと言っても過言ではありません。
第二部は、上記の展開を受けて、少し時間を巻き戻すことで、第一部では脇道になってしまうだろう、第一部の裏面で動いていたエピソードを中心に話を進めました。
帆船関連以外の領地経営や内政の充実に加え、マリーとゼンボルグ公爵領を取り巻く状況、政治的な影響力の拡大、オルレアーナ王国の王家や貴族家の政治や派閥の動き、隣国のヴァンブルグ帝国関連、などですね。
もし、第二部で描いたエピソードを第一部で時系列順に入れていたら、ちっとも話が前に進んでいるようには見えなかったと思います。
そして、開発、政治、造船、政治、と話が右に行ったり左に行ったりしてしまい、お話に集中出来なかったのではないかと。
なので、第一部、第二部と切り分けたわけです。
加えて第二部が第一部と同じくらいの長さになってしまったため、なかなか帆船で海に出ず、まだかまだかと、待ちわびていた方も大勢いるかと思います。
私としても、本音は早く帆船で出港したかったです。
ですが、やはり政治的な状況、特にゼンボルグ公爵領が置かれている立場が、具体的なエピソード一つもなしにハッキリしないままでは、後の展開で面白味に欠けるだろう、実感が湧きにくいだろう、そう思いました。
今後の海洋貿易での領地発展で、それがどれほどの影響力を持つことになるのか、その状況を王家と他の貴族家がどう受け止めるのか。
その結果、王家と他の貴族家がどう動くのか。
比較対象として、また背景での動きとして、具体的な名前と人物像込みで想像が付く方が、物語がより分かりやすく盛り上がるはず。
そう思って、しっかりと分量を取って描きました。
そのようなわけで、大変お待たせしてしまいました。
次回より、いよいよ第三部開始となります。
第三部では、遂にアグリカ大陸との交易のため、新規航路開拓へと乗り出します。
当然、アグリカ大陸の国々との外交も考えなくてはいけません。
そして交易が始まれば、様々な珍しい品物が大量に入ってきて、新たな商品開発があり、各地への政治的、経済的な影響も大きくなるはずです。
なので、そういったところを中心に描いて行くことになると思います。
また、当初予定では第二部でヒロインのノエルも出すつもりだったのですが、エピソードの玉突き事故や急なプロット変更で、出番をカットしてしまいましたから、それも考えないといけません。
このままゲーム本編のヒロインが登場しないまま、と言う乙女ゲームを題材にした作品も斬新かとも思いますが……さすがにそれは外すだけのような気もしますし。
一応、ヒロインのノエルも物語上、役割を振ってあるので、このまま忘れ去って、いなかったことにするのはちょっと……ですしね。
そのようなわけで、大筋は決めていますが、詳細を詰めていくのはこれからです。
アグリカ大陸の国々、交易の品、オルレアーナ王国周辺の海域、従来の交易路で潤うアラビオ半島以北の国々。
それらの設定やら影響やら動きやら、様々に考え、調べ、資料を作らないといけません。
ですので、大変申し訳ありませんが、またしばらくお休みをさせて下さい。
投稿出来る目処が立ちましたら、近況ノートでお知らせしますので。
そのようなわけで、ご理解とご了承のほど、よろしくお願いいたします。
それでは第三部「切り開くはアグリカ大陸への直通航路(仮)」の投稿再開を、是非、楽しみにお待ち下さい。
それから、第一巻の書籍化作業は順調です。
具体的に情報が出せる段になりましたら、近況ノートでお知らせしますので、こちらもまた、是非楽しみにお待ち下さい。
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