天神シリーズの長編2作目となる「それでも鏡はうつらない」を明日12月から毎日投稿する予定です。
予定と銘打っている理由は、まだ4万字しか書いていないからです。11月は長編の執筆に当てるために、毎週1短編の投稿しかしておりませんでした。しかし、あまり筆が進まず、このような現状でございます。
予定としては、カクヨムコンに出したいと考えているので、10万字はほしいところなので、12月は6万字以上は書いていきたいと思います。
しかし、ここからはペースが上がっていくと予測されます。なぜなら、4万字書いた今も人が一人も死んでいないからです。前回の「そして誰もいなくなった」では、冒頭4000字で人を殺して、1万字ごとに人を殺していたテンポの良さからは考えられないことです。
そのようなスロースタートになった理由として、今回の長編のテーマが「教養主義」だからです。
天才達が孤島に集まり、その中で殺人が発生する。
そんなあらすじなのですが、先ほど言った通り、最初の5万字では、人を殺す予定はありません。
最初の5万字では、天才達があるテーマをめぐって、議論を交わして、様々な分野の知識が飛び交います。その知識を使って、後半の殺人を解くというような仕組みになっています。
このような作品を書く理由になった作品は、東野圭吾さんの「探偵ガリレオシリーズ」です。
探偵ガリレオシリーズは、物理学者の天才である湯川学が科学の知識を使って、不可解な事件の謎を解くというミステリー小説です。
私はその小説は大好きなのですが、1つだけ不満がありました。その不満は、読者がトリックの予想をできないことです。
なぜできないのかと言うと、事件のトリックがバチバチの科学を使ったものだからです。これは、ノックスの十戒である「未発見の毒薬、難解な科学的説明を要する機械を犯行に用いてはならない。」の原則に反するものです。
もちろん、そのような型破りさが探偵ガリレオの魅力ではあるのですが、私はどうしても疎外感を感じざる負えないのです。
また、ミステリー小説あるあるですが、変なうんちくが入るということもあります。そのようなうんちくは、雰囲気作りには必要だと思いますが、その後、全く事件の真相に関わってこないのは、味気ないと感じることも多いです。
なので、作中の科学的説明やうんちくがその後の事件の真相を考える上で大事になる展開を作ったミステリー小説を作ることテーマとして、今回の長編を書いています。
さて、長々と喋りましたが、明日の12月1日が1話目の投稿になります。この作品は、天神シリーズやFIRABELFIAの登場人物も登場します。特に、前提知識としては、それらの作品を読む必要はありませんが、読むと私が喜びます。