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ラノベは登場人物の魅力が全てなの?? 新人賞を狙う秘訣とは?? 作者の経験と自作の宣伝を兼ねて


どうも、萩原善胤です。

今回はラノベの新人賞に投稿し、どうしたら新人賞に通るような作品が書けるのか、色んな作品完結させてきた上で、私が実際に経験した話を織り交ぜつつ、自分の作品を全力で宣伝してみようかと思います。

あくまでも沢山の賞などに応募してきた経験から来る個人的見解です。これが絶対正しいというわけではありませんので、その辺を考慮し、参考にしていただきたいです。

まず結論から申し上げますと、一般文芸や純文学はともかく、特にラノベや漫画の世界では、ストーリーの良し悪しよりも登場人物の魅力が全てと言ってもいいぐらい、魅力的な登場人物を沢山作らないと成功できないと言われています。

あとはやっぱり大事なのはシリアスとギャグのさじ加減でしょうか。ラノベというジャンルの小説を全く読んだ事もないままラノベを書き始めた私は、当初は普通に一般文芸っぽい小説を書いて投稿していたんですけれど、沢山書いていき、他の人の作品を多く読む中で、このままでは上手く行かない、何かがおかしい、という強い違和感、危機感を感じました。

一般的にライトノベルの世界ではシリアスな話、俗に言う鬱展開というものは非常に嫌われており、私はそういうシリアスな鬱展開の話を書くほうが大の得意分野なので、自分はこのまま普通に書き続けていたらラノベでは絶対結果を出せないな、と感じはじめました。

私の本来の作風はカクヨムに公開している短編ですが、『直球勝負』みたいな、とことんシリアスで笑いの要素など一切無く、少々物悲しい終わり方をする話ばかりです。同じく短編の割には意外と好評だった作者の病的なほどのダークファンタジー偏愛嗜好が全面に押し出された『幼女人形』も同様です。

その後某ラノベの賞にオリジナルのライトノベルを二作ほど書いて投稿してみたところ、編集者の方から、ラノベは登場人物の魅力が全てです。と断言されてしまいました。その作品自体の設定とかストーリーは評価されたんですが、とにかく登場人物に魅力が無い、と死刑宣告されてしまったのです。登場人物を作ることが大の苦手だった当時の私は、大変苦悩してしまいまして・・・。

それ以降はとにかくいかに魅力的な登場人物を作り出すか、というただその一点のみに集中するようになりました。登場人物を作るというのは本当に難しい作業です。

色々試行錯誤した結果、魅力的な登場人物を作る、面白いライトノベルを書くコツを少しづつ把握し始めつつ、現在も悪戦苦闘している最中です。

自分がどのように登場人物を生み出しているかは、詳しくは私の創作技術に関する秘密ということで、ここでは詳しく書けませんが、少し書けることがあるとすれば、ギャップと弱点を作る事でしょうか。例えば私が現在連載中の『悪役令嬢だけがレベルアップできるRPG』の主人公アグニ・シャマナは、非常に気品のある美少女なのですが、とある理由から悪役令嬢化します。基本的には育ちが良く、優しい良い子なのですが、非常に面食いで、美男子を見ると発情し、「子種を下さいませっ」と獰猛に美男子に襲い掛かっていきます。更に差別主義的気質があり、これが彼女の大きな弱点でもあり、この作品の展開を大きく動かす鍵になっています。

とにかく書籍化されるような面白いライトノベルを書くには、最低でも主人公と登場人物の誰かを極力魅力的に書くこと。これが一番大事だと、今の私は考えています。勿論それだけじゃあ駄目ですけども。

例えば昨今では記録的大ヒットしたライトノベルの『この素晴らしい世界に祝福を!』等は、完全に大人気の異世界転生物と、めぐみんという破壊的な一人の登場人物の魅力と、エロと、ハーレムと、ギャグの複合の力技で強引に押し切ったような、まさしくラノベの王道、といった趣の作品でしたよね。異世界いったら無双かと思ったら、主人公が意外と苦労しているのもいいですね。しかも弱いし。。。やはり物語では多少主人公には苦労させないと駄目です。ただ単に主人公がチートなだけでは本当の意味で魅力的な登場人物にはならないのでしょう。何か性格に笑える欠陥を与えるか、若しくは過酷な宿命を背負わせるか、でしょうか。

私がまだラノベを書きはじめた頃、新人賞に投稿した作品の、一方に関しては、登場人物は魅力的で面白いが、クライマックスに読み応えがないと書かれ落選しました。要するにストーリー部分の最後の盛り上がりに欠ける、ということです。

もう一作品に関しては、ストーリーや設定は斬新で魅力的だが主人公に致命的に魅力がなさすぎる、主人公に魅力のない物語は駄目! ラノベは登場人物の魅力が一番大事です!! とかなりキツい返事を受け、落選しました。

あっちなみにこれは余談ですが、もし今ラノベの新人賞に投稿する予定の人は、必ずその枚数内で物語として完結している作品を投稿しないと、絶対に賞は取れませんよ。いわゆる大長編の一部を切り取ったような、続きを匂わせるような作品は、どんなに面白くても必ず落とされます。なのでくれぐれもラノベの新人賞に応募する場合は、その作品に長期的な構想があろうとも、絶対にその枚数内で物語として一通りの完結をさせる。それが絶対条件です。

その作品が受賞して、連載される話になれば、編集者の方から物語が続くように改変を要求されますので、まずはどんな形であれ、ホントは大長編であれ、限られた枚数内で必ず一通り、物語を綺麗に纏める事。物語の目的を達成させる事。これが賞を取る一つの秘訣のようです。それが難しい小説を投稿しようとしている方は、気持ちはわかりますが、一旦はその作品はしまっておいて、確実に賞を取りにいく、完結型のオリジナルの物語を書くべきです。間違ってもまだ物語はまだまだ続くんですよぐふふ的な、そういう要素は一切入れないで下さいね。絶対落とされますから。自分が傷つくだけです。私もそういう経験しましたので。。。


とにかく色んな賞に応募しまくり、創作技術を高めた経験を踏まえ、紆余曲折を経て、反省しつつ、今現在まだ序盤の序盤にしては割と好評を頂いている『悪役令嬢だけがレベルアップできるRPG』に至りました。こうみえて、私も結構日々挫折、苦悩しています。

一般的にライトノベルの読者層は10代の若い男の子です。そういう子たちはとにかく強烈に魅力的で可愛い女の子とギャグとエロとロリと異世界転生とハーレムが大好きだということだけは解ったので、現在は非常に不本意ですがその辺に自分の技術を少々偏らせることにしてみました。悪レベ(略)は異世界転生物ではありませんが、既存のラノベの流行り要素を色々ミックスしたグルメ作品になる予定です。

 本当はもっととことんダークで救いようのないような、圧倒的絶望感しか感じないような、ホントこの話どうなるの? と読者が先の展開が全く読めなさすぎて困惑するような、そういうエログロダークファンタジーを書きたいという願望があるのですが、そういう自分の嗜好は抑えめにしつつ、悪レベはダークファンタジーでありながら、ギャグとかユーモア要素はかなり大目に、シリアスな展開、いわゆる鬱展開が続いた後は必ずユーモアなどで回収をするように配慮しつつ、丁寧に書き進めているところです。



今現在は悪レベ(略)の連載分を執筆しつつ、地道に投稿用の純文学書きつつ、一般文芸の長編小説を書きつつ、来年初めにも賞に公募する予定のオリジナルのライトノベルの新作を書き進めつつ、本業の仕事をボチボチしているところです。現在連載中の作中の『俺達陽気な盗賊団♪』という回に出てくるポンカツ旅団の軽い歌も、本業ということもあり、賞味30秒ほどであっさり書きあげてしまいました。

この歌が割りと好評だったのか何なのか解りませんが、何故かvsポンカツ旅団編のPVだけが異常に伸び、このエピソードだけが異常に大人気で、作者の私としては困惑しました。執筆当初、元々は主要主人公の一角で、15歳でチビでぺチャパイのロリ少女の商人、リョウマ・サイタニの能力のお披露目という趣で、情け容赦なくリョウマにポンカツ旅団達を撃ち殺させようか、とも思ったのですが、悪役にしては意外と魅力的?な人物達に仕上がったので、今後使えるかもしれないと思い、再登場させることも視野に入れて、生かす方向に転換させたんです。


ということで、現在私が連載中の『悪役令嬢だけがレベルアップできるRPG』は、主人公を含め、魅力的な登場人物が数多く出てくる話にしようと考え、日々試行錯誤しつつ執筆しています。ストーリーはもちろん、登場人物の魅力を最優先にして、ギャグをとことん多めに? 自分の好きなダークファンタジー要素を多分に含んで、そこに自分の全ての技術を投じようと、日々精進しているところです。

ラノベに強く必要なのは魅力的な登場人物達とギャグとエロというのが色んなラノベを書き、たどり着いた一つの私の結論です。勿論ジャンルも大事ですが、ただ単に流行の異世界転生物を書くだけでは、他の競合作品も多く、見劣りしてしまいますから、これからラノベで異世界転生物書きたい、みたいな事を考えている人は、とにかく魅力的な登場人物を作り出すことと、ギャグとエロとハーレム要素を忘れないようにすれば、それなりに読まれる作品が出来ると思います。

ただ新人賞では残念ながら異世界転生物は敬遠されがちな傾向があるようです。特に電撃文学賞などはその傾向が強く、これから新人賞に応募する方は、異世界転生物ではない何かで魅力的な登場人物を作って、ギャグとエロ(軽いもの)を心がけていけばよい結果が出せるかもしれませんね。

ギャグというかユーモア要素に関しては、私は元々モンティ・パイソンとか、最近だとサシャ・バロン・コーエンとか、どちらかというとイギリスのウィットに富んだユーモアや台詞回しをずっと勉強してきたので、そういう経験が多少生かされているかなあ、と感じています。

純文学とか一般文芸とは違い、ライトノベルの世界はギャグとかユーモアに非常に寛容です。その利点を上手く生かして、とことんギャグちっくだけどカッコ良さもあるギャップのある主人公や登場人物達を作り、自分なりの面白い、完結型の物語を書いて応募してみることを強くお勧めいたします。

ということで、長くなりましたが、今回は以上です。

以下自作の宣伝。もしよろしければ、お好きな物を読んで頂けると嬉しいです。

現在連載中『悪役令嬢だけがレベルアップできるRPG』(毎週月曜更新)
https://kakuyomu.jp/works/16816452218919287382

短編ダークファンタジー『幼女人形』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054893077225

短編野球小説『直球勝負』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054892616449

長編青春ロックラブコメディ『気になる牧野さん-Never Forget-』
https://kakuyomu.jp/works/1177354054890338560

1件のコメント

  • 宗谷ソヤナー様、コメントいただきありがとうございます。お互い頑張って良い作品を生み出せるようにしましょう。
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