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「あなたの『いちばん』になりたい」あとがきに代えて(1)

 おはようございます。

 本編が終わり、次の連載開始の準備を行っている間、少し時間がありますので、あとがき代わりに、このような形で少しずつ何回かお喋りしたいと思います。

 一部の方には先行でご紹介をしていたのですが、今回の作品はいくつかイメージを決めて作る手法のうち、曲をイメージして作ることになりました。

 その曲とは南央美さんの「あなたの一番になりたい」です。(南央美さんは、あの「しまじろう」の声の声優さんです)

 そう、もうそのままなのですよね…。

 改題しようかと何度も思いましたが…、最後の瞳海のことを考えると、変えることができず、苦悩の果てに『いちばん』を入れ替えた形になりました。

 元曲は、検索で入力していただくとすぐに出てきます。(この内容でアニメの曲だという方が驚きなのですが)

 …瞳海の心境そのままなのですよね。イメージ曲とキャッチアップした女の子(瞳海という名前はまだありませんでした)の存在から、今回の作品が生まれました。そう、いつも言っているように、作品が生まれるきっかけというのは、こんな些細なものなのです。

 もちろん、すぐに「書き」に入れたわけではありません。妄想を膨らませ、奏天と裕昭が生まれ、萌恵が生まれ…となってきたときに、これは妄想の世界だけでは収まりきらない…。コロナ禍で県をまたぐ越境移動ができなくなる直前にロケハンを実行しました。いつも紹介している大学時代から同じように創作活動を続けている戦友に事情を話し、「そこまでイメージができているなら徹底的にやろう」と協力を得て車で現地に走りました。写真を撮ったり、実際にその場に立ってみたり。ですから、この作品に出てくる場所で主なものは実在します。ただし、場所はあっても学校でなかったり、こころ屋の場所も一般住宅ですので詳細は伏せますが、都内のある場所です。

 頭の中に場所のイメージを全て再配置、そこに彼ら・彼女たちを全員舞台に送り込んで全力で走らせました。昨年の10月に連載をスタートさせるまで、構想から3年の時間が経っていました。大作になるとリリースまで5年、改稿も含めた全体で10年近いプロジェクトになることもありますから、初稿の公開まで3年はそれでも短い方です。ロケのお陰で現実と頭の中のイメージリンクが早かったからだと思います。

 なお、現在のところは今回のメンバーは他の作品との作品クロスオーバーは想定していません。既に第二期を発表していますが、登場できるのはそこまで。あくまで彼ら用の閉じたキャスティングです。

 そこに三浦姉妹だけでなく、萌恵、夏帆、杏子、麻衣…全員それぞれの立場から見た1作品が作れてしまう…いわばヒロイン級の子たちを一挙投入しました。

 これも、シリーズとしては『ETERENAL PROMISEシリーズ』の茜音たちや、結花・花菜のような複数の作品に自在に顔を出せる登場のさせ方をした経験とは逆に、「1作品に考えた子を全員出す」という方針になりました。

 どうしても奏天たちが「魔法使い」という属性を持たせていることから、やむを得ないことではありましたが、この「魔法」というアイテムを導入したのも、公開作品の中では初めての経験です。

 次回のあとがき…(2)では、その「ファンタジー」選択という部分について触れてみたいと思います。

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