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妖怪達の小話

6話7話は纏めて1話で公開予定だったのですが、文字数の関係で分割しました。なるべく1話一万字以下で纏めたいのですが、書いているといつの間にかまとまりなく長くなってしまいます。


以降おそらく本編には出ないであろう小話達。

 眷属二人の事情の事情が本編で少し明かされました。敵対する勢力同士でありながら蘇芳と橡の仲が良かったのは、灯子をきっかけに出会った時、群れの逸れもの同士妙に馬が合ったからのようです。
 灯子があの二匹、特に蘇芳を封印対象とした理由にはこの背景があったりします。群れに馴染めず大変な思いをしてきたのなら、ここで暫くゆっくりお休み、と。ちなみにこの「暫く」は彼らの時間感覚で百年単位です。

 小葵は蘇芳が鉢仔であることを一切気にしていません。小葵にとっては鉢仔も野生も由緒持ちも皆等しく「我が見出した眷属」で平等なようです。眷属同士の争いも基本は放置しますが、一定のラインを越えると容赦なく丸呑みにしてお仕舞いにします。「我の眷属に手を出すは我に弓引くと同義」の理屈は自身の眷属相手にも適応されるようです。また眷属同士の争いで小葵に不利益が生じた場合も、小葵の機嫌によっては呑まれます。過去蘇芳を苛めていた眷属達数匹は小葵に喰われています。ちなみになんで稚児の性格があんなに悪いかというと、単純に主人に似たからです。

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