【冒頭部分のあらすじ】
大学進学を機に都会へと生活の場を移していた中原叶多(なかはらかなた)の元にかつて同級生だった水守唯(みずもりゆい)の訃報が入る。
急ぎ故郷の町へと戻った叶多が告別の場で目にしたのは、自らの出棺を見送る唯、その人だった。
【登場人物】
『中原叶多(なかはらかなた)』
25歳 身長177cm 体重63kg 独身
本作の主人公。
高校時代には髪を金色に染めてバンド活動まがいの事ををしていたが、今では都会で一人暮らしながら小さな旅行代理店に勤める平凡な青年になっている。
趣味は旅行であり、大学時代にはバックパッカーとして世界中を渡り歩いた経験がある。
『水守唯(みずもりゆい)』
25歳(享年) 身長160cm 独身
叶多とは幼稚園からの幼なじみだったがさして親しい間柄ではなかった。
「死んだ恋人に会いにいく」とだけ書いた家族にあてた遺書を残して自死する。
黒髪の美しい美少女であったが、叶多の記憶では大人しく目立つことのない印象。
『芝川咲希(しばかわさき)』
25歳 身長155cm 独身
叶多や唯らの同級生で、高校三年の時のクラス委員長。
叶多と同様に地元を離れウエディングプランナーの職に就いており、唯の訃報に接したことで叶多らと再会する。
ややぽっちゃりとした体型で人懐こく快活な性格。
『河合七菜(かわいなな)』
25歳 身長157cm 体重45kg 既婚
叶多の元彼女にして現在は一児の母。
地元で専業主婦をしていた彼女と思いがけず再会を果たした叶多は……。
『高畑浩二(たかはたこうじ)』
25歳 身長174cm 体重68kg 既婚
叶多の高校時代の男子クラス委員長。
唯の母からお願いされて当時の同級生と連絡をつけるべく奔走する。
実家で両親と共に農業をしており、結婚後間もないが年の瀬には子が生まれるという。
『藤田(ふじた)』
25歳 身長181cm 体重79kg 既婚
高校時代に叶多とバンドを組んでいた。(ドラム担当)
現在は家業の造園業に就いており一児の父でもある。
馬鹿だが真っ直ぐな良いヤツで叶多の数少ない地元の親友。
『叶多の両親』
二人とも40代と若くマイペースな性格。
旅行が趣味である。
【作品の舞台】
中核都市の郊外にある四方を山に囲まれた人口8,000人程度の小さな町が作中の主な舞台。
主人公である中原叶多の実家はそのさらに外れにあり、中学区を形成するエリア内にはコンビニすら存在していない。
言ってしまえば長閑を絵に描いたような田舎町。