• 現代ファンタジー

小説の書き方_3人以上で会話させる時に気をつけているポイント

こんばんは、碧木です。
2023年2月25日より「君の消えた日-二度の後悔と王朝の光-」という小説を書いています。

毎週末お届けしている近況ノート、今日のテーマは「3人以上で会話させる時に気をつけているポイント」です。
私は連載当初から複数人で会話をさせることが圧倒的に苦手でした...!
妹ちゃんに「お姉ちゃん複数人で会話させるの避けてるでしょ」と突っ込まれるほど...!
そんな私が複数人を会話させることを克服し(?)、どんなポイントで書いているのかを深堀りして言語化していきたいと思います。

※※以下はネタバレを含みますので、ネタバレを避けたい方はこちらより本編をご覧ください※※
それでは行ってみましょう!


《前提として….》
そもそもなのですが、3人以上で会話をさせなくても物語を展開していくことは可能です。
私は3人称で書いていますが、1人称で書いている場合にはあえてモブと呼ばれるキャラクターたちで誰が話しているのか、名前を特定する必要がないかも知れません。

しかし、私の小説の場合にはメインキャラクターだけでも5人+αおり、誰が話しているのかを特定させなければ、読者の皆様は頭の中が?マークでいっぱいになってしまいます。
どう考えても発言者を特定させなければいけません。

またメインキャラクターたちが集まって話し合う機会も発生するので、会話をする人数を2人に絞ってしまうと展開も不自然になります。

こういった要素が起点となり、私の場合は3人以上会話させるしかない!!!となっています。


《3人以上で会話をさせる時のポイント》

①キャラクターの話し方を落とし込む連載開始直後はキャラクターの話し方が落とし込み切れず、これ喋ってるの誰?となることが多かったのですが、話数を重ねるうちに喋り方で誰が喋っているのか差別化できた気がします。
サブキャラを含めて、性格や話し方を落とし込む必要があると感じました。私の小説の場合、話し方にはキャラクターそれぞれで特徴があります。

・橘永遠→ちょっと敬語が苦手。〜っす、〜すか、などの語尾が多い。
・入江智大→語尾が軽い。♩や⭐︎などを多用する。
・冴木夏都→キャラクターをくん呼びする。口調は割とハキハキ話す。
・芝山晴→唯一の大人、本部長ということもあり、語気は強め。

②補足情報を入れる私は3人以上のキャラクターが話す際は補足情報を入れるようにしています。
ヒロインの茅野柊は口下手で発言が短いことが多く、誰が話しているのか分からない事が度々あるので会話外で補足したり、名前を呼ばせたりすることが多いです。

③主軸で話す人を決める色々な人が登場する中でも、会話を主軸で話す人を決めるようにしています。リアクションが入ったとしても、誰が主導しているかは意識的に掴んで頂けることが多いです。
またテンポを出すために間に名前を挟むのもアリだと思います…!
みんなで議論する場合は主導となる人を意識しています。以下で参照しているシーンの場合、主導は芝山です。


《実際の小説のシーンで確認すると・・・》
では実際に私の小説、「君の消えた日-二度の後悔と王朝の光-」の26話のシーンを見てみましょう…!

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「大きな任務が舞い込んでいる。今週末に開催される東櫻大学の100周年記念イベントの警護だ」
「え?東櫻大学って・・・」
永遠が眉間に皺を寄せる。
「いや〜俺の大学なんだよね」
先にダイニングにいた入江が頭をかいた。
「東櫻大学は神官ともパイプが太いんだけど、出動要請が出たのはこっちだけかな」
「神官は動かないんすか?」
「イベント当日はマスコミも入るだろうし、神官の露出はなるべく避けたいんだろうね。僕たちなら何か事を起こしても切り捨てられるし」
「言い忘れたが、この任務は橘と茅野の2人が先方から指名されている。冴木と入江は出動させないで欲しいともな」
(冴木さんと入江さんは動けない・・・)
永遠の顔が曇った。
「芝山さん、東櫻大学の関係者は動いてくれるなということですか?随分勝手を言いますね」
冴木は苛立を隠しきれない様子だ。
「まぁ、俺は牽制されちゃってるかもね。神官のパイプを駆使して、五麟を排除しようとする姉小路派の同年代の神官を調略しようとしてるし♪」
「入江さん、嬉しそうに言う事じゃありませんよ」
柊は怒りを露わにしながら言った。
「茅野くんはようやく身体が癒えたところ、橘くんは体育祭以来、戦線に復帰していない。この状態で2人を送り出すのは危険ではないですか?」
冴木が懸念を口にした。
「芝山さん、この案件の依頼人って誰ですか?」
「東櫻大学の理事長だ」
「やっぱり・・・」
柊が口を開いたが、悟ったように噤つぐんだ。
「様々な状況もあり、体制が万全でないのは確かだ。しかし、主催者や来場者の安全を確保することは、本部の目的である市民を守ることに繋つながる。すまないが、今回は依頼人の要望通り、橘と茅野の2人で任務にあたってほしい」
柊が頷いたが、永遠は顔が曇ったままだ。
「橘、行けるか?」
「芝山さん、橘くんの任務復帰はまだ早いのでは・・・」
「冴木さん、大丈夫です。・・・行きます」
芝山は永遠の様子を伺っていたが、「そうか、頼んだぞ」と伝えた。
https://kakuyomu.jp/works/16817330653699088420/episodes/16817330666766703461
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3人以上に話をさせるのは難しさもありますが、考察シーン等では深みが変わって来ます。
ぜひチャレンジして頂けたら嬉しいです。


《最後に・・・》
本日も読んでくださり、ありがとうございました。
私が書いている平安時代の転生者✕現代日本のバトルファンタジー小説「君の消えた日-二度の後悔と王朝の光-」にも興味を持って頂けたら嬉しいです...!
よろしくお願いします。

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