新たに【Destructed Code】というコレクションを作成しました!
同一世界観のお話ですが、それぞれ独立した短篇になっているのでどれから読んでも大丈夫です。
以下ちょっとだけ世界観解説。
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舞台は、いつかの未来(異世界ではなく地球)
第三次世界大戦の最中に突如として起こった大災害『怒りの日』により、世界中が疲弊。
戦争も有耶無耶になり、どの国もどの人も誰を恨めばいいのか、誰に縋ればいいのかわからなくなってしまった時代があった。
怒りの日は七日七晩続き、そのうちに戦争は宙に浮いたまま終結を迎えていた。
最早誰かを、なにかを悪者にして逃げる余裕すらなくなっていた世界で、それでも復興のために民は生き続けた。
汚染され尽くして人も動物も植物も近寄れなくなった『忌み地』を避けて、自然が生物の存在を許してくれた『恩赦の地』に新たな文明を築いていった。
そうして迎えた、終戦二十周年。
幾久しい平和を祈念するかのように、アルカディア自然公園がオープンした。
日本の四国の半分ほどの土地を持つ島を丸ごと使った、自給自足型テーマパーク。
一般に公開されているのは島のごく一部で、それでも戦前に存在したDリゾートほどはある。
専用フェリーで上陸すれば、其処は既に在りし日の自然を思わせる夢の空間。
此処にはDNAを復元して再現した古生物は勿論、本土の動物園にいるような動植物たちも、徹底的に安全管理された上で展示・飼育されている。
そして、遺伝子操作によって生み出された元生物兵器たちもまた、ひっそりと島で暮らしているのだった。