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本日、20時に更新する長編について

本日20時に、長編「アメリカ北部のJC……」の、最終章にあたる部分を更新予定です。
毎週月・木の更新、完結は来年の1月13日を予定しています。

そして、なぜ今日その話をしているかというと。
私の話の中で、いくら架空の物語とはいえ、ある街とその住人たち、そこにいた兵士たちを酷い目にあわせてしまうからです。

例えば、
「私日本大好きだよー、二年くらい東京に転勤したことある!」
みたいな日本にルーツのない人が、そうだな、私の出身地や、関わったことのある都市、例えば沖縄とか、神戸とかにしましょうか、に第二次世界大戦で
「近代戦争、特に大量破壊兵器での殺戮は悲劇だよ! 人間の負の歴史を見つめたい」
とか言って原爆を落とす展開の小説を趣味で書いたとしたら。
よほどのことがない限り、その人のことを許さないと思います。
良いことをいくら言っても、結局は他人事じゃん、みたいな。
(しかもその人は、その沖縄や神戸に行ったことは一度もないという)

私がこの章でやることもまさにそれで、いくら私のページが辺境の場所とはいえ、公共の場で表に出すのは私のエゴだということを少なくとも認識しなければいけないと思うのです。認識してどうこうという話ではないかもしれないですが。

それにしても。これまでは高校で教わる程度の知識しかなかった南北戦争ですが、調べれば調べるほど、あまりにもひどい。

今も世界中で同じようなことが起こっているかと思うと、持続可能な未来を継続していくにはどうすればいいか、考えずにはいられません。

4件のコメント

  • これは私の作品にコメントを戴いた返信でも書いたのですが。

     戦争のお話を書いている以上、誰も死なないし傷つかないで悪人側だけが倒されるご都合ストーリーは存在しないと私は思います。いや、創作だからそうも書けるのかもしれないけれど、そこにリアリティは無くなるのではないかと。

     でもその現実に目を逸らさずに起こった事、それに対して当時の人達はどんな風に思い、どんなアクションを起こしたのか? それを現代の感覚でも通用する形で描くことが歴史ジャンルを書く意味の1つだと、個人的な考えですけど思ってます。

     応援してますよ♪
  • 川中島さま、ありがとうございます!

    川中島さまの彼女に関しては本当におっしゃる通りです。架空の、主人公格の女性、とてもつらい最期だし、戦国時代ならば当然の結果でもあります。

    フィクションの世界というのは、どこまでも主観的なものだと個人的には思っています。川中島さまのように「いいよ」と言ってくださる方もいれば、私のように「そっか、私の地元(と仮定して)をめちゃくちゃにする話を描くのね。別に好きにすればいいけど、私はそんな作品は認めないかな」と思う人もいます。
    そう言えば、今思い出したけど映画「アルマゲドン」で、日本以外で公開されていれるバージョンでは、(当時日本は世界二位の経済大国だったので)日本人が全滅する展開でした。私たち家族はその場面を観終えた瞬間、途中だったにも関わらず映画鑑賞を辞めてしまったこともあります。

    少し気難しいのは承知の上で、そういう気持ちも大切にしたい、と思っていたんだった。今回の展開についても同じことが言えますね。

    とても嬉しいです! これからもカクヨムをお互いがんばりましょう!

  • 勇気のいる決断でしたね。

    フリッツ・ハーバーの話で、少し訂正させてもらいます。フリッツ・ハーバーが改宗したのは、ナチスが党が生まれる前だと思います。ナチスから逃れるためにしたのではありません。ハーバーは、第一次世界大戦で使用された毒ガス兵器の開発者でしたから、化学兵器の父と呼ばれ、亡命先の英国でも、多くの科学者から嫌われていました。結局は、戦後、ドイツへ戻ることになりました。ベルルンには、フリッツ・ハーバー インスティチュートと言う研究所があり、今でも、マックス・プランク研究機構の中でも、物理・化学系の研究では、ドイツ一の評判です。

    因みに、スイスに住んでいたアインシュタインをドイツへ来る様に勧誘したのは、フリッツ・ハーバーです。アインシュタインはナチスが台頭し始めると、直ぐにドイツを後にしましたが、ハーバーは、ユダヤ人が大学や研究所から締め出されるまで諦めませんでした。本当にドイツが好きだったのです。
  • なるほど……そうだったんですね。
    ドイツにそれほど思い入れがなく、さっさと退散したアインシュタインの気持ちも、自分の祖国から離れがたくてずっと諦めなかったハーバーの気持ちも、どちらもらわかります。

    戦時下のことで、現在の倫理では裁くことができないのはわかります。ですが最初の妻が(塩素ガスのことで絶望しただけでなく、キャリアを断ち切られて家庭に閉じ込められたせいという説もあるそうですが)自殺したり、次に再婚した妻とも結局うまくいかなかったようで。家庭内での彼の評価からも、その人間性が透けて見えるような気もします。(もちろん、家庭経営がうまくいかないのが、本人のせいでないケースはたくさんありますが)やはり科学者として発明したものをきちんと使いたいという気持ちはわからなくもないけど、ここまでくると戦争倫理や科学の倫理の問題です。

    余談ですが、私自身はFPの資格を取り(誰でも取れるような資格です)、金融に片足(の足先)を踏み入れたことがあるのですが、「金融には品格が大切だ」と言われます。それは、金融業があまりにもえげつないことになりがちなので(倒産しかけの企業を買い叩いて手に入れるとか)、せめてもの戒めとして、口先だけで言っているように私には見えますが、戦争倫理も、同じように感じます。
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