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【雑話】怒りのかたち、三善晃のレクイエムを聴いて

6日は広島に原爆が投下された日です。その6日の日曜日に、×(かける)クラシックというNHK-FMのラジオ番組を聴いていて。
最後に、三善晃作曲の反戦音楽、レクイエムが流れました。
それを聞いていて、戦争に対するとめどもない怒りがあふれるのを感じ。合唱は業火の炎の叫びとさえ思えるとともに。ホラーとは違う、業的な怖さを感じたのでした。

怒りを表すと言っても、キレ散らかし、そのどさくさ紛れに自分に有利になるようにもっていくのではない。
地の底のそのまた地の底の奥底より、怒り、憤りがマグマとなってあふれて、ついに空までもをも漆黒の業火で包み込むような、といいますか。

恥ずかしながら三善晃という作曲家をこの番組で初めて知りましたが。
音楽でここまでそういった業、怒りを表現できるのかと、驚愕を以って聞き入っていました。
また、クラシックに疎い自分ですが、この、重厚にして大胆な怒りの表現はクラシックだからこそなしえたのだろうとも思えました。

先にも書きましたが、怒りといっても、キレるのと、マグマのごとくあふれる業の怒りは違うものです。

そして今現在もなお戦火やまぬ現状に対し、我々は、空をも漆黒に覆いつくさんがばかりの、そのような怒りから目を背けてはいけないのではないかと思ったりしました。

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