●視点と情報 ・Up To You/君次第 ① 『ひどい人混みだった。少女はスーツケースを片手に、離反を許さない奔流ほんりゅうに身を任せる。~』 →この時点では「そういう演出」だと思ったのですが、Ep1を読み終えて違うと判断しました。 前提として、三人称なのに「ここがどこなのか」という「場所」に関する情報がない点。 また、三人称で「少女」と書いているにも関わらず、その少女の視点で描いている点。
・Up To You/君次第 ① 『大路に生えるビルは高さを競うように乱立していて、宙を切り裂くぐちゃぐちゃに絡まったレールはどこの常識と比べたって非常識で、何一つ警戒せず真横を通る生き物はまるで異星人のように思える。~』 →この文章も、単体で見れば悪いわけではありません。 ただ、後の案内の場面でも都市や建物に関する情報がほとんど出てこないため、折角の魅力的で、これから長く舞台となる街の構造がEP1でほとんど出てこないまま終わるという点は気にかかりました。