これは実質第2作になります。第1作の天使と女神があれこれ盛り込みすぎて結果として迷走のラブロマンスなってしまい、もっとシンプルなベタな話を書いてみたいと思ったのが始まりです。
話は手垢の付きすぎた弱小野球部の奇跡の快進撃物語です。ちょっとだけオリジナリティなのは主人公をヒロインにした点でしょうか。これさえタッチの前例があるので、あくまでもちょっとだけです。
とにかく弱小の設定なので9人の部員さえそろわないところから始めて、七人の侍風にヒロインのリンドウが部員をかき集めていく構想ぐらいでスタートしています。
フィクションなので弱小が強くなる設定はどうでも出来そうなものですが、練習でメキメキ生まれ変わる設定では御都合主義過ぎると一思案。
だったら御都合主義でスーパーヒーローを出すことにしました。なんでも出来る超人水橋です。この手の超人は実在しないのですが、実在しないが故にリアリティが必要になります。
これも手法は昔からありまして、超人部分以外の日常に接点を設けるぐらいでしょうか。それと完璧超人ではないこと。
後は思わぬ恋模様の展開が彩りに必要です。第1作の1年上の設定ですからコトリもシオリもいた上で、ヒロインのリンドウをどう使うかが面白かったです。
水橋とリンドウは天使のコトリから女神伝説四部作、その後もコトリやシオリが尊敬する人物としてしばしば回想シーンに登場させています。
ベタな作品ですが、1冊で上手くまとまってる点で好きな作品です。