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掌編小説:言葉が焚きつけてくる
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https://kakuyomu.jp/works/1177354055140866023📚️<書く人の姿勢とは思いみたいなもの、切磋琢磨とか。そういうの好いよね。
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前回:gemini壁打ち帳(58) 「起承転結」って何? プロットのフレームワーク(1)
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https://kakuyomu.jp/users/Tuyuri_N/news/16818792439793825532Q.最近、「序破急」を前よりも聞くようになった気がする。
そもそも、序破急ってなんだっけ。
✨️.承知いたしました。次に、「序破急」についてご説明します。
序破急【じょはきゅう】
「序破急」は、もともと日本の雅楽や能楽などの伝統芸能で用いられる、時間的な緩急や構成の原則です。
能楽においては、演目を「序(ゆっくりとした導入部)」「破(展開・急展開の核心部)」「急(結末へ向かう加速した部分)」の三つの段階に分けることで、物語にリズムと抑揚をつけています。
現代のシナリオプロットのフレームワークとしても応用されており、「起承転結」や「三幕構成」とは異なる独自の魅力があります。
1. 序【じょ】
物語の導入部です。
ゆったりとしたペースで、物語の背景や主要な登場人物、世界観などを紹介します。
能楽でいうと、主役が登場し、ゆっくりと舞いながら物語の雰囲気を醸成していく段階です。
役割: 物語の始まりとして、読者や観客を静かに引き込む。
2. 破【は】
物語が展開し、葛藤が生まれる部分です。
ここで複数のエピソードが展開され、物語の核心に迫っていきます。
序で提示された要素が絡み合い、登場人物の対立や、事件の真相が徐々に明らかになるなど、物語が複雑に、かつ急速に動き出します。
役割: 物語のメイン部分であり、読者の興味を維持しながら、物語に深みと複雑さをもたらす。
3. 急【きゅう】
物語の結末へ向かう部分です。
破で複雑になった物語が一気に収束し、クライマックスを迎えます。
ペースが最高潮に達し、登場人物の運命が決まるなど、すべての要素が一つの結末に向かって集約します。
役割: すべての伏線を回収し、物語をクライマックスに導き、読者に強い印象を残す。
「序破急」は、「起承転結」が持つ「転」という意外性に比べ、物語全体のリズムやテンポを重視する構成と言えます。
特に、時間の流れや登場人物の感情の移り変わりを繊細に描きたい物語に適しているでしょう。
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序破急って、雅楽の曲の構成のフレームワークが能楽に取り入れられたのもあって、リズムや速度への対応が根底にあるみたいですね。
それを小説に用いるってどうなのかしらという観点もあるんですが、物語をリズムで考えるということ自体は、私はけっこう好きかな。
私は文章を拍にもとづいて推敲すること多いし。
文章における「韻律と拍」の話もそのうちやります。
ともあれ、序破急ってイメージ的にはつまり、
(序)トン、トン、トン、トン、(破)トントントントントントン(急)ドドドドドドドーーーン。〈了〉
みたいな感じで一連の流れをつくるイメージなのかな。
※本当にイメージで語ってますのでご注意ください。
見て楽しむ、演者の動作がある、楽器があるとかを考えると、確かにそういう進化を辿りそう。
曲を編むようにお話の展開を操作する。
どのように楽しんでもらおうかと考えながら。