こんにちは。お世話になっております。
春一番が吹いた直後に寒い日が来ると損した気分になりますね。
まずは拙作を読んでくださった方々、応援してくださる皆々様に、篤く御礼申し上げます。
さて、いつもは読み応えのない近況ノートを提供して参りましたが、今回は遊ぶことにしました。
というわけで突然ですが名前について語ります。長いです。途中からネタバレあり。
名前を決めるのは結構苦手で……ゆえに短編で出てくる人物は名無しです。出てこないアイツは適当に決めても許されると思ったのでそうしました……いやあれ、出てきたと言えるんでしょうか?
逆にキチンとした名前を出さねば成り立たないのが長編で、色々と理由をこじつけて考えました。折角なので晒します。キャーハズカシー
主人公、アルト。
名前の由来はギリシア神話に登場する、月と狩猟の女神アルテミス Artemis から。アルトが妙に中性的なのも、実は戦い好きなのも、この設定が元凶かもしれない。因みにこのアルテミス、曙の女神アウロラ Aurora の姉妹であるセレネ Selēnē と混同されることが、あるとかないとか(あの辺の神話は混ざりすぎてややこしい)。要するに「オーロラ姫のきょうだい」的な意味で。
苗字のヴァイスフリュークWeißflüg 、元々はヴァイサーフリューゲル Weißer Flügel (ドイツ語で「白い翼」)だったんですが長ったらしい。カタカナにした時に収まりがよくなることを優先しました。
ミドルネームのフェリクスは、語感で何となく。呼ばれることのない名なら決められるという……。
因みにドイツの貴族の名前は「どこそこの地の誰々」という形態を取りました。必ず苗字(=地名)の前に「フォン von」(=英語でいうof)が付き、フォンの有無で貴族かどうかを判別できるのです。これがフランスに行くと「ド de」になります。ド・ゴールとか。
が、この設定はめんどいので没。そんなことしてたらフォンフォンうるさくなってしまう。ソルラントはドイツでもフランスでもない御伽の国なのだから、こだわらなくていいのです。
……というのは後付け。本当は苗字のルール忘れてました。
はい。舞台はソルラント王国です。
英語で茨を意味する「ソーン thorn」と、ドイツ語で国や州を意味する「ラント Land」を、なんか日本語的に良い感じになるように合体させ、そこにサハラ砂漠とか Kiyomizu-dera Temple 的なノリで「王国」をくっつけました。と、ここで問題発生。以下ネタバレ注意。
本来、ドイツ語では帝国を「ライヒ Reich」と呼ぶので、元設定ではこの国の名称は、物語開始直前まで「ソルライヒ帝国」でした。現在は色々あって帝国ではなくなったので「ソルラント王国」を名乗っていて……なんて考えたはいいけれど、読者からしたら名前は統一した方が分かりやすいと思ったので没。ライヒとラントの二択、国の機能としては前者だけれどいかにもドイツって響きになってしまうから、惜しいけれどここは親しみやすそうな後者にしておくか。とまあこういう経緯で「ソルラント帝国/王国」表記が決定しました。まわりくどいですね。
あとは、本作品で最も早くフルネームが割れるマーク・ヘーデンアルティーモ・シュヴァルツ公爵。シュヴァルツ Schwarz は単純にドイツ語で黒。ミドルネームは、異国感をにじませたかったことだけ記憶しています。
黒い森に関してはやはり少し異質な感じを演出したいです。できれば。ハンガリーの名前とか憧れます、ヤーノシュとかかっこいいです。
ええと、こんなところでしょうか。キエーハズカシカッター
読んでくださってありがとうございました。
それではこの辺りでおいとまさせて頂きます。
いつも通りご意見ご感想お待ちしております。