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「アンドローム ストーリーズ(聖大陸興亡志)」について ④

 肝心の「聖大陸興亡志」の話ですが、書き始めたのはいいけれど出だしの「第一章」を書いた時点で、「第二章」からまったく関係のない話へと飛んでしまったのです。
 なにも考えずに書き始めると前に言いましたが、これはあまりにも考えなさすぎと言えるでしょう。
 自分自身でも話の展開は、サイレン・楼桑の双方の国での厄介事をどうクリアし、若い二人を結婚させるかと言う方向で考えていました。
 最初に考えていた第一巻の題が「サイレンの星光祭」です。
 二人の婚礼を祝して星光祭が開かれる、それが既定路線だったのです。
 ところが、当初考えてもいなかった「ブルガ」や「ペラン」という名前が、知らぬうちにわたしの頭を占拠し、庶子から大公へと昇った「ブルガ」と、その若き家臣団(とくにペラン)という、過去の話へとシフトしてしまったのです。
 計画通りに書いたのは、たったの「第一章」だけでした。
 構想では、フリッツとロザリーの婚姻そして「サイレン滅亡」までが、そもそも本篇のプロローグ的位置付けであり、真の物語はその後から始まるというものでした。
(ブルガと若者たちの物語に出てくる「町役総代・シャンブル」が、チンピラからどうやって大親分になっていったのか、というスピンオフもUPしていませんが、本半分くらいの分量を書きました)
 話しは逸れに逸れ、ブルガの若き日へと更に遡り、あろうことかそこからなん十年も前に起きた「トールン大乱」という大事件も書きたくなり、その後の「トールンの大審判」という政治劇にまで言及されてしまいました。(その間に、隣国ジェニウスの王権簒奪という悲劇まで書かれてしまう始末)
 これでは本篇のプロローグであるはずの「序篇・サイレン篇」さえも、いつ終わるのか想像も出来なくなってしまいました。

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