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「アンドローム ストーリーズ(聖大陸興亡志)」について ⑤

 横道に逸れるだけ逸れてしまった物語は、書くことによってしか収束させることは出来ないのです。
 気付いたときはすでに遅し。
 この先いくら書けば過去へと遡ってしまった物語を終わらせられるのか、見当もつかなくなっていました。

 それでも書くしかなく、書けば自分自身としてはそれなりに面白いし、訳が分からないとはこんな事を言うのでしょうね。
 それに新しく送り出したお話したちも数多くあり、すべてを巧く回すことは到底不可能だと思われました。
 それでも書いていました、みんなわたしの産みだした子どもですからね。


 そんなあるとき、家庭内で深刻な事態が発生してしまったのです。
 それは解決できる類いのものではなく、ゆく先にはなにも残らない深刻な出来事でした。
 書くことに疲れていたのかも知れません、ぱったりと物語を綴る意欲がなくなってしまいました。
 パソコンの創作のフォルダを開くことも、キーボードで文字を紡ぎ出すことも一切しなくなりました。

 最初のうちこそ、たまに投稿サイトを覗き自分のページを確認したこともありましたが、やがてそれさえしなくなったのです。(一ヶ月に一度あるかないか)
 家庭の問題は深刻さを増し、やがてゆきつく場所へと辿り着いたのです。
 それでも悩みは尽きず、さらに不幸は続きわたしは真の意味で孤独という事を知りました。

 落ち着いた生活が再開されても、相変わらず創作意欲はゼロのままです。
 元々飽きっぽく怠け者なわたしは、書くという感覚さえ忘れようとしていました。


 物語を書くという事から離れて10ヶ月くらい経った頃、いきなり意欲の芽がほんの少し頭をもたげました。
 そこで考えたのが、とっ散らかるだけとっ散らかった物語を、一旦捨ててしまおうと言う作戦です。
 序章と第一章のみ残し、第二章から新たにお話しを進めることにしました。
(残した部分も、大幅に加筆修正しました。それが今読んで下さっている部分です)
 rebootなどという都合のいい文字を並べ立て、お話しは再出発を始めました。

 けれど過去へ遡った話はこの世から消えたわけではなく、外伝として発表することになります。
(サイレン昔語りと銘打って「武勇公ブルガ傳」「眞説・トールン大乱」「ジェニウス風雲録」「赫龍侠客伝」などなどです)

 それまで投稿していたサイトのわたしのページには、これだけ長く放ったらかしていたにも拘わらず、定期的に「いいね」を投げて下さっていた方がいました。
 こんな怠け者でどうしようもないわたしには、なんとも勿体ないことです。

 過去の「聖大陸興亡志」は非公開として「reboot」として新たに投稿を始めました。
 そこでわたしは、まったく今までのストーリーを知らない方に、新しい気持ちで読んで頂こうと「カクヨム」への投稿を決心したのです。
 それと同時に、他の物語もある程度のところまでUPして、手応えを知ろうと考えました。

 これが現在の状況です。

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