朝は冷えますね。
どーも、ソースケです。
『玄冬記』の最新話を更新しました。
籠城戦の準備です。
「使えるものは敵のものでも使え」と言っていますが、使えるものがどれくらいあるんでしょうね?
まぁ、剣や槍と言ったものは使えるでしょう。
矢は使えるのか?
魔王軍のイメージは映画「ロード・オブ・ザ・リング」のソレです。
剣や槍、弓矢などは王国軍が使っているものと形が違います。
王国軍の長剣は両刃のいわゆるソレですが、魔王軍の剣は片刃の歪な曲剣です。
槍の穂先も歪な形。
とは言っても、使い方は同じなのでさほど問題ではないでしょう。
問題になるのは矢じゃないかな。
王国軍も魔王軍も半弓、いわゆるショートボウを使っていますが、矢の形状が若干違う。
魔王軍の矢は粗悪です。
まっすぐ飛ぶのかも分かりませんが、まず長さでしょう。
ゴブリンなどは人間に比べて小柄であるため、腕の長さも短い。
それに合わせて作られた矢であるならば、長さが足りないのではないか?
そんな事を考えてしまう。
弩のボルトにでもできればいいんですが、ボルトとなるとある程度の太さが必要になる。
てか、弩を運び込む余裕はなかったと思いますけど。
城壁の上にバリスタはあります。
これのボルトも有限なので、使い所は考えないといけません。
籠城戦って大変だわ……。
攻城戦において重要なのはしっかりとした数で攻める事ですが、逆に籠城戦で重要なのは混乱を起こさな事。
城には山城、平山城、平城と大きく分けて3種類がありますが、平城は城の中でも落としやすい部類です。
フェムは元々交通の便がいいために出来た村が要塞化した砦なので完全に平城です。
つまり、全方位が攻撃に晒される。
兵士を全方位に満遍なく配置する必要があり、その分指示を出す指揮官の必要数も増えます。
ウェルロッドはその辺りも鑑みて二万を選抜していると思いますが、数の多さは混乱に陥りやすい原因にもなる。
籠城戦って士気がもっとも大事ですからね、士気が高ければ混乱も起きにくい。
末端の一兵卒に至るまで、覚悟を決めている必要がある。
人間同士の戦なら、色々と策を講じてこの覚悟をへし折るんですが、魔王軍の場合はそういった策はない。
けど、策がなくても折れるんですよ、その圧倒的な物量で。
地平線まで真っ黒になる程の数で攻め寄せる魔王軍なんかを見たら、どんな歴戦の猛者でも心が折れかねない。
第一城壁のお陰でその更に外がどうなっているのかが確認しづらいのはある意味いいのかもしれないですね。
前作の「おまかね」でも何度か出てきましたが、戦で重要なのは弓と槍です。
可能であるなら弓矢で殲滅するのがベスト。
剣が必要になる混戦は消耗が激しいのでできる限り避けるできなんです。
理想は一方的な蹂躙。
だから人間は石を棍棒に、棍棒を剣に、剣を槍に、槍を弓に、弓を弩に、弩を銃に、銃をミサイルに持ち替えてきた。
より遠方から一方的に殺傷する手段を発明してきたわけです。
戦はどれだけ殺すかではありません、どれだけ早く相手の心を折るかです。
いくら戦死者が出ても、心が折れない限り人は戦い続けます。
皆さんも歴史でよくご存知でしょう、テルモピュライ然り、太平洋戦争時の日本然り。
私はこれらを称賛するつもりも、逆に非難するつもりもありません。
戦というのは、最も非人道的で非生産的で、そして最も非効率な外交手段ですから。
簡単にいえば、戦とは大量に人の血が流れる心理戦です。
ならば、交渉による心理戦で勝利する方が何倍も合理的。
あー、こう書いたら私が反戦主義者に見えますね。
私は平和主義者ですが反戦主義者ではありません。
戦は所詮、最後の外交手段です、それを排して外交など出来ないと考えています。
殴り合えば互いに大怪我する、だから話し合うんです。
それが人間の本質だと思っています。
なんか、思想色が強いなwww
まぁ、私の話は忘れて下さいwww
とりあえず、次回からは本格的に籠城戦です。
そこまで長くはならないのでお付き合いください。
では、また次回。