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自己イデアの形成

私が作家を目指そうとした大元の要因…それは個性が希薄だったためである。子供の頃から年上や大人に囲まれて育ち、教育に厳しい両親からは会話の際に出てしまうお追従笑いを指摘され、他者と自身の比較を考え始めるようになった。


まず、アイデンティティを探究する。
それが出来るようになるまで、自己形成や自尊心は何処からくるのか、何に基づいて個性とするのか分析する日々であった。
要するに、自分に有って他人に無いものに気づく…精神的な部分を一つの媒体として見始めるきっかけになる。

其処で自己イデア…無論プラトンのイデア論とはかけ離れた持論をモチベーションとしている、ただの自己概念である。何の参考にもならないが、芸術を齧っていた私には丁度よかったので少しばかり分析した結果をまとめてみる。

①智慧(学術的知識)・才能
これらは最も重きをおく根源的なもの。万物の形成に必要不可欠であり、世界の起源として全存在の生死が肯定されるためにある。文章や芸術に携わる際の根幹(死生観に由来するもの)に成るため、色彩で言うならば原色。

②欲望・願望
薄墨のように濃淡で表せるもの。望みが強い程、濃くなっていく。固執や執着が表層化し滲み出る感情。

③エロス
限り無く無形で目的意識のない曖昧なもの。個人的にはパステルカラーで淡い色彩をイメージする。漫然として透明感があり青空や水、桜の花弁を彷彿とさせる。


この3点を基準として私のアイデンティティとする。特に①と③は文学や芸術活動の際に深い関係性を持つ。

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