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『神葬る』後書き

「世界を変える運命の恋」コンテストの結果が出ましたね。
優秀賞が1作だけ、はレーベル自身が開催のコンテストを鑑みるとむしろ優秀賞が出た事の方が驚き……特別賞1作! ではなかっただと。
ともあれ受賞された作者様はおめでとうございます👏

という訳で、タイミング逃して書けてなかった本作『神葬る』の後書き&零れ話を以下に取り留めなく綴ってます。ネタバレっぽいのもちょっとあります。







【タイトルとキャッチコピー】
コンテスト参加のためにネタ帳から掘り出したものですが、根底は同じでもモチーフががらっと変わり初期タイトルと合わなくなったため、物語のイメージと合致する漢字が入る語句を辞書サイトで検索→片っ端から見て回って決めました。
キャッチコピーは実は公開後も途中でころころ変わっていた上未だ定まっていません。最初に設定したコピー(「私の命の恩人は、神を弔い殺す者」)がベストなんですけど、公開範囲だと「弔い」の部分が字数都合で削られて合わなくなっちゃて……。
ネタを練り直して長編リメイクしたら上記で固定されると思います。

【世界観とストーリー】
「既に滅んだ世界に異世界トリップ(異世界転移)」の根底は不動ですが、上述の通りモチーフ変更によって枝と葉とついでに花部分も七~八割くらい別物になり、結果キャラは増えて闇は濃くなりファンタジーからSFもどきになりました。戦闘相手が魔物(生体)から神(機械)になったのは想定外です。

【登場人物】
◆米原綾女(主人公)
ポストアポカリプス世界に飛ばされて暫くは情緒不安定でしたが、その後はオタク精神と一種のハイ状態と開き直りと根性と情で乗り切っていく主人公。
ネタ帳段階では性格は特に決めておらず「限られた字数で円滑に話進めるなら異世界トリップネタに馴染みがあるサブカル好きなオタクっ子にしよう」なノリで決めたら、ヒーロー負傷中以外は滅茶苦茶素直に動いてくれました。この子書きやすい。
初期は高校生でしたがレーベルの主人公平均が大学生くらいだったのでそちらに合わせました。結果的にモラトリアムの自由を確保できたので良し。ところで大学生って少女? 女性?
服装と眼鏡掛けてる描写はあれど、顔のパーツ等については全く言及してないと完結後に気付いたという余談。
「何故主人公は異世界に飛ばされてしまったのか」「主人公が持つ超能力の正体とは」はいくつか候補がありしっかり決まってはいません。ただ本部とツァリが関わっている事、ツァリとの関係性が良くも悪くも変化すると共に世界も激変します。

◆ツァリ(ヒーロー)
「突然異世界に飛ばされて途方に暮れる女子を助ける男はやっぱり頼り甲斐と安心感ある性格でないとな! でないと話も進まんし!」で対綾女には努めて紳士的な言動を取る形になったヒーロー。
物語の構成要素のはずの「何故《神》の処分を『弔う』と表したか」が書けなかったり、武器の銃が冒頭でしか出なかったりと主に字数都合で一番割を食らってます。心残りが酷いのでリベンジしたい。
ネタ帳段階でも性格設定に変化は無い……はずでしたが、練っているうちにどんどん設定が重くなったせいで長編になると不味い方向に性格歪む事が確定しています。ぶっちゃけると無自覚ヤンデレ化します。
その理由も本作最後に明かした彼の秘密に関わっています。ちなみにツァリ自身は自分の例の秘密、知りません! 

◆リョン(ロボット)
ヒーローと一緒に行動する、柄も口も悪いけど懐に入れた相手はどうしても放っておけない巨大ネコ型ロボット。
初期設定と性格が全く変わってない(しいて言えばツァリに過保護になった)代わりに生態がまるっと変わったキャラ。少なくとも元はれっきとした生物でした。殺処分対象が機械仕掛けの神になったばかりにロボになったよ。
最初こそ綾女に食ってかかりましたが根は面倒見が良くツッコミキャラなので、気付けば場を回すのに欠かせないポジションになりました。
本編では「《遣い》だけど今のところ柄が悪い以外に悪の要素が見当たらない」と綾女に思われてますが、彼も過去に狂って人を襲っています(ヒント:子守型)。そして自我を取り戻して《神》を恨み、ツァリと出会い、彼の明かされてない秘密を知って過保護になり、本部を蛇蝎の如く嫌うようになります。

◆フレツカリ(神)
本作で起きる事件の核となる、主人公が初めて出会う《神》。実はメス。
一番設定と展開が変わったキャラです。気付けば機械仕掛けになってたし、気付けばビジュアルがモグラになってたし、気付けば生き残って仲間になってた。
そう、当初彼女は普通に退治される=死ぬ予定だったんですよ。けど書いてる途中で「主人公にもリョンみたいな相方欲しいな」と思うようになり、じゃあ生存の方向に舵切るとしたらどんな運びになるか……と仮組み作ったらそれが非常にしっくりきて\祝・仲間入り/

◆キャセル(???)
本部に所属する、ツァリとリョンの関係者。本編ではドット絵の白コウモリ姿。
素直に動いていた主人公がヒーロー負傷でお通夜モードになりリョンだけでは話が進まなくなったせいで「もう場を掻き乱す新キャラ出すしかねえ!」で生えてきた、ネタ帳には本当に影も形も無かった存在。無事停滞を打破してくれました。
長編化したらそのシーン以外でも主人公達を掻き回すトリッキー役を引き受けてくれるポテンシャルを秘めてるので、本来のビジュアル含めて是非出したい一人。





以上、後書きでした。

最後に改めて。本作を読んでくださり、また応援・コメント・ブックマークをしてくださった皆様、最後までお付き合いくださりありがとうございます。

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