あなたはバスや電車に乗って、席が優先席以外空いていない時、座る人だろうか。
優先席というのは、その取扱いが乗客の「良心」に委ねられている。なんというか……グレーな場所なのだ。
そんなグレーさを無理やり拡大解釈して現代ドラマとして仕上げた。
優先席に座る人
https://kakuyomu.jp/works/16818792436490865521/episodes/16818792436494997756この作品には意図的に「悪い人」を登場させている。
ダーク・トライアドや、フロム著「悪について」に登場した概念などもあるが、
個人的に悪い人の要素というのは、「人をモノとして扱う」だと思っている。ネクロフィリアに該当するだろうか。
モノとして判断した後の人の残酷さは歴史や事件が嫌というほど教えてくれる。
この要素自体は誰もが持っている。急いでいる時なんかは、立ち塞がる人を「邪魔」だと思うだろうし、何十人以上の上につく人物というのは、そういった扱いをしなければ仕事が回らない。
しかし、それが使い分ける道具から、その人の本性と不可分なものになった時、暴君が誕生すると見ている。