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ファンタジーを書くこと②

 皆さんは何のために物語を読みますか。滑稽なやりとり、アツい展開、巧妙な仕掛け、原作愛etc。真面目な作者なら物語を作るときに「自分の作品に何を求めているか」を一度は考えるでしょう。また、自分が作った物語に共感して欲しいと思うでしょう。ことファンタジーにおいては、日常とはおよそかけ離れた物語となるわけですが、その物語に共感するのはどんな時か。
 僕が物語を書く上で目標にしているのは『チェンソーマン』です。グロかったりサイコだったりする印象が強そうですが、心情を映像として切り取ることに関してこの作品以上のものを僕は知りません。でもおそらくそれだけではない。多分『チェンソーマン』を読んだ人の心の中にはデンジが住みついている。パワーにどつかれる。アキがタバコをふかす。マキマに惑わされる。いずれにしろ、この漫画を自然に、あるいは強迫的に吸収することができたのではないかと思います。
 途中で漫画講評みたいになってしまいましたが、物語ないしファンタジーは、細かい技術も良いがそれに囚われず、もっと具体的な細部にこだわり、果汁のように自然に吸収されるべきものだと思います。

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