ということで読み直したり書き直したりした所感を。
・いつが舞台なのか
おそらく2007年。
20XX年である、みたいなはっきりした書き方は全然していないのだけど、ヘレンが第9節でウォークマンについて「先月にはカラー液晶付きのモデルが登場した」といっているのが手掛かりになる。
たぶん一番早いカラー液晶搭載型のウォークマンがNW-S700系で2006年10月発売。
しかし「去年の十月に買ってもらったばかりのNW-S203F」とも。NW-S200系が2006年9月発売。だから彼女の言う「カラー液晶付きのモデル」は早くても2006年12月の発売ということになる。よってS700系ではない。するとNW-A800系を想像してたんじゃないだろうか。ちゃんとした画面らしい画面のついた板状のウォークマンなんです。S700はカラーといっても画面が小さくて細長いからきっと失念していたんでしょう。
A800系が2007年4月の発売なのでおそらく2007年5月くらいの設定なんだと思います。
・キャラが多い
というか人の名前がすごいたくさん出てくる。プロローグから第4節くらいまで怒涛の勢いで出てくる。これには自分でも圧倒されました。
きっとエルフリンクの組織みを演出するにはその方がいいと思ったんでしょう。そういえばある程度書き進めてから初っ端に戻ってかなり追加した記憶もあるのです。
あとブリュンヒルト=ユス、ザシャ=ワイアームみたいな二つ名もよくない。こんがらがる。出なくともちゃんとした名前と略称・愛称も混ざって出てくるし。
映像だったらある程度ヴィジュアルで区別がつくからいいんでしょうけど、初めて読む方は誰が誰、誰がメインキャストなの……状態でしょうな。進んでから戻ってくればやっぱりわかるんだろうけど。
・黒海会議の会場はどのホテルなのか
書いてる当時地図を見ながら会場の設定をした記憶があります。だからモデルはあるはずだけど、でも襲撃でズタボロになるからそのまま名前を出すのは控えたんでしょう。第3節でエルフリンクが拠点にしてるとこと区別するために名前だけ架空のをつけて示した方が親切だったろうとは思います。そしたら節の見出しもつけやすかっただろうし。
・襲撃の描写が少ない
この作品の最大の問題点はここ、ここですよ。テロリストがどうやって会議に乗り込んできたのか全然描写してない。行間というか、節の合間にどんどん状況が進行している。そのくせ描かれている場面ではさして状況が動くわけじゃない。
これは襲撃の場面に限らずこの章全般に言える。動いてるはずなのに全然動いていないように見える。その分小説として間延びしてしまっている。アクションなら逆でしょう。展開はしっかり描かなきゃ。
読み直す前はもっとちゃんと書いているイメージだったんですけどね。がっつり書き直すとすればやっぱりこれは真っ先に手をつけなければいけない。
とはいえこの作品はまだまだこれから。まだ1/5くらいです。
第2章、ご期待ください。