https://kakuyomu.jp/works/16818093082434745297予告通り、王妃ヴィリエレーシ編です。
彼女はソーヴァ国より更に先のコルトルコ国という国から嫁いできました。国同士の政略結婚ですね。
コルトルコは遠い国なのですが、ソーヴァ国とは、ちょいと仲が悪く。何かあった時に、とツォルフェライン国に「うちの娘やったよなあ!助けるよなあ!」みたいな気分でした。
しかし、ヴィリエレーシは嫁ぐ予定はありません。
妹に白羽の矢を立ったのです。
姉妹仲はよかったのですが、ヴィリエレーシの容姿と他者に対する厳しさで敬遠されていました。でも、そんな姉の本当の姿を知るのが妹だけ。
妹はおっとりとした人で、美しく、誰からも愛される人でした。
だからこそ、嫁ぐ道すがら崖から転落した事故を、みな「ヴィリエレーシが嫁ぐ妹を羨んで呪ったのではないか」と荒唐無稽な噂が流れたのです。
それを妹を可愛がっていた両親さえも信じたのです。
流刑するべきだ、などと馬鹿げたことを口にするものもおり、ヴィリエレーシの居場所はなくなり、本当に自分が呪ったのかもしれない、と馬鹿げたことを考え、本人も命を絶とうとしました。
そこを止めたのがツォルフェライン国元王、アルフガルドの父ですね。
この父はソーヴァ国をあまりよく思っておらず、とりあえず、嫁に寄越せ。ソーヴァがこちらを攻撃したら、おまえたちも動けよ、と暗に言ったのです。
喜んだのがコルトルコ王。こんなのでよければと、さっさとツォルフェライン国に送り出しました。
ヴィリエレーシは沈黙のままツォルフェライン国の当時、王太子であったアルフガルドに嫁ぎます。
アルフガルド編でも言った通り、二人とも己に自信がなく結ばれブレイズガルヴが産まれた時さえ、周りは喜べど自身たちは喜べずにいました。
ヴィリエレーシを、今のヴィリエレーシにしたのは、もちろんルカです。
この家族、本当にルカがいないと破滅してました。
「話し合え」と。最初こそ、言葉を発するのが怖く、冷徹な態度を取っていたヴィリエレーシは、夫や自分の子供たちが今まで何を思ってきたのかを知り、ツォルフェライン国の王妃として、己にできることをルカとやり始め、その結果が実る度に自信を取り戻していきました。
砲台が設置されたバルコニーから動かなかったのは王妃として戦場に立つ、という覚悟の表れでした。夫が前に出ていれば後ろを守るのが自分の役目である、という行動です。
また長くなってしまいました。
今回、こちらも宣伝しておきます。
今日は昨日完結したのだから休むぞー!という勢いだったのですが、何も書かないのが気持ち悪くて新しく、
お菓子殿下の甘い彼女~お菓子のあてにしないでください!~
https://kakuyomu.jp/my/works/16818093083360747051を、一話2000字だけ書きました。見切り発車なので完成するか分かりません。
ひまだったら見てください程度なので、よろしくお願い致します。