真っ白な障子がある。ここを抜けた先に、憧れた人たちの領域があることは間違いがない。ずっと求めてやまなかった精神的な領域。堕落した自分、奮起しない自分、情けない自分。そういった自分への慰めで到達できない場所。簡単に答えを求めないものが故に開かれる。
悲しいのは、もう友人がいなくなること、もっと居なくなること。どうせ少ないからと、それでも寂しさ(自己への憐れみ)が抜けなくて、抜け出せなくて、やっと扉を開けて一歩入り込んだ気がする。怖い目で、誰もこっちを見ているようで全く見ていない。値踏みのない目。真っさらな入れ物、貪欲で、精神的で、修養された入れ物。
人間は環境の生き物だ。注がれる水を自分の思うように変えることはできない。私はそんなに万能な生き物ではない。でも、入れ物は変えられる。ここにいる人達を私は賞賛し、尊敬し、そして混じる。最後まで、よろしくお願いします。