• 歴史・時代・伝奇
  • エッセイ・ノンフィクション

神々の青春とは……②

前回の少年ヴィシュヌに続き、少年シャクラ(帝釈天)の姿を描いてみました。

絶大な力を持って生まれた帝釈天ことシャクラ、その母親は周囲の目をのがれるようにして早くに我が子を見捨ててしまいます。よって父親に育てられるシャクラでしたが、父からはもとより敵意を向けられており、最終的にはシャクラみずから正当防衛をもって父をあやめてしまうのでした。
天涯孤独となったシャクラは、親友ヴィシュヌと出会うまで放浪を続けます。そして最後には、ヴリトラ退治の英雄となり、神々の帝王インドラへと成長していくのです。
これが、実際の神話(ヴェーダ)で述べられる帝釈天の青春です。


ところで私も『毗戦』が完結し次第(果たして終わりがくるのか笑)、帝釈天の生涯をネタにして小説にしたいと思っています。
が、上記のエピソードをまんま採用してもちょっと不憫性が足りない(やめたれ)ので、両親を失ってさすらう軸以外は大きく設定を変えようと練っているところです。

少年時代の帝釈天は、ヴィシュヌみたくニカニカとは笑いません。彼は、とてもつらく悲しい過去を背負っているのです。
その過去を乗り越えさせて、強くたくましくエッチたらしい色男に育て上げるのが、我々作家の使命であると確信しております。

4件のコメント

  • ふおお……、過去を乗り越えさせ、強くたくましくエッチたらしい色男。これは期待しかありませぬな!

    イラストの、悲しみを背負ったお顔も、素敵です。
  • 加須さん

    いやはや、どう仕上げてくれましょうかねクックック。
    最近気づいたのですよ、インドラって強靭な肉体美を持ってるわりには精神的にはだいぶ女々しいんだということに。どうりで彼は、たくましくありながらエッチたらしi……(お口チャック)。

    帝釈天のこと、どうかこれからも応援くださいませ♪( ´θ`)ノ
  •  帝釈天にそんな神話上のシリアスな出自が……! その辺は知りませんでした。

     私の知ってる範囲の神話だと
    「仙人の妻を寝とる→ブチキレた仙人に『体中に千の女性器をつけられる呪い』をかけられる」
    「王座を追われ、蓮の茎の中に引きこもる」
    とかのやらかしが主なので愉快な(ダメな)オッサンのイメージが強いです。
     それにしても蓮の中に引きこもるって何なんだ……妖精さん気取りかテメーは(一応、火神アグニに探索されないよう水場に隠れたみたいな意味はあったはずですが。どうやって茎に?)
  • 木下さん

    帝釈天の有名エピソードは、やっぱり珍(チン)事件ですものね。
    千の女性器と引きこもり性は、彼のチャーミングポイントですから!笑

    私は、帝釈天のことは、腕っぷし強いだけの女々しいヒモ男だと思ってます。数々の神話を見て、「あらこいつダメだわww」って思いましたね。愉快なオッサンであることに間違いはなさそうです。

    しかし、どうやって茎に……。
    新説、彼は「茎の妖精」だった??
コメントの投稿にはユーザー登録(無料)が必要です。もしくは、ログイン
投稿する